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兵庫から単身赴任で東京に暮らす39歳。趣味は登山とロードバイクとか言いつつも激務にやられロードバイクは部屋のオブジェと化してる今日この頃。もう一度輝きを取り戻したい!!!
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台風の影響で北海道の鉄道路線が悲惨なことになっている。年末恒例の2429Dの旅で非常に愛着のある富良野ー新得間に大きな被害が出ている。復旧予定は未定。さらに釧網線も現在運休中。さらに石北線も路盤流出で運休。大丈夫かこれ?年末の旅のことが気になるけどそれどころかこれの復旧費用が出せないからってこのまま廃止とかないよな???根室線でも特急の走る区間は意地でも復旧させるだろうけど狩勝越えの落合ー新得間なんかはただでさえ大赤字なのにちゃんと復旧してもらえるのか非常に気がかりだ。もっと根っこのところから考えても財政の厳しいJR北海道である。旭川ー富良野、滝川ー富良野間が繋がってたらOKとかってことにもなりかねん。さらに釧網本線。釧路と網走を結ぶ路線なので一部の情報で存続がやばいのではってなっても「大丈夫でしょ?」と思ってたけど被害の大きさいかんでは「まさかの」ってこともありうるかもしれん。最近の災害で普通→復旧の費用が膨大なのでそのまま廃止という流れを見ているので不安だ。そうでなくても夕張支線の廃止や留萌線・留萌ー増毛間の廃止なんかもあるので不安で仕方がない。なんとか復活して存続してくれることを切に願う。
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今日は山に行こうと思っていた。11月の六甲全縦に向けてトレーニングをしようと思ったのだ。金がないので今回は陣馬山から高尾山へ縦走。前は高尾山から陣馬山まで行ったのでその逆を行こうと思った。で、今回は藤野駅からではなく陣馬高原から行こうと思っていた。しかし・・・今日の天気予報は雨っぽい。朝目が覚めたんだが日頃の疲れでファイトが湧かず。天気も曇ってたのでそのまま2度寝してしまった。起きたのは11時半。すると「どひぇ~!!!」天気はどかっぱれであった。めちゃくちゃ損した気分と「こんな時間に起きて何をすれば・・・」という気分でボーっと過ごしていた。金曜日の段階では土曜日に山に行って日曜日に大井ふ頭で走るつもりであった。11月には全縦だけでなくもてぎで3年ぶりのレースに参加する。レースまで1000キロ走るという目標も立てた。で、まずは山の方のトレーニングが潰れてしまった。山かロードかと言われれば今は山の気分だけど明日も降水確率は60%。う~む、明日は無理かな。
飯を食い部屋の掃除を開始する。そしてその後は熱帯魚の水替え。
時刻は16時前になったんだがこの天気で家に閉じこもってるのも悲しすぎるので出かけることにした。まずは近所の100円ショップ。最近はまり気味のホッピーを家でも飲みたいんだが栓抜きがない。いやあるんだがどこに行ったのか探すのが面倒になり百均で買うことにした。その後肉のハナマサでホッピーを購入。そういえば6月末に最寄りのピーコックが24時間営業になり店内の品ぞろえもなんかイオンっぽくなってきた。そこにきて肉のハナマサのオープン・・・つーか復活。僕が東京転勤に伴い家探しをしているときに不動産情報を見てるとこの「肉のハナマサ」ってのがやたら出てきた。「なんで町の肉屋がこんなに出てくるの?つーかこんなお肉屋を入れにゃならんほど近くに店がないのか」って思ってったけどこの肉のハナマサってのはチェーン店のスーパーであった。引っ越してきて「ここがそうかぁ」と思ったところには店は営業しておらず「あ~潰れちゃったんだな」って思ってた。それが7月頭に知らん間に復活してた。というわけで僕の近所のスーパー事情がまた一つよくなった。
その後、テーピングと熊鈴を求めて山のお店巡り。テーピングは御徒町のOD-BOXで買ってるんだが近くにあればそこまで行く必要はなかった。しかし銀座の好日にはおいてなかった。にたようなのはおいてるんだけど僕が愛用してるものとは違うのでスルー。熊鈴も「これは」と思ったものは4000円近くする。熊鈴にそんなに出せないのでそれもスルー。お次は京橋のスクエアガーデンにあるモンベルに突入。テーピングはなかったけど1000円ちょっとで熊鈴があったのでそれを購入。ぶっちゃけモンベルの熊鈴は目をつけていたのでこれは狙い通りだった。1800円くらいで消音装置付きのとどっちにするか迷ったけど安くても音がいいので1000円ちょいの方にした。
そして結局テーピングは御徒町まで買いに行った。銀座・京橋・日本橋と都心を突き進み久々秋葉原を通って自転車で御徒町へ。目当てのテーピングを購入し自宅へと戻り土曜日が終わった。

とうとう三江線が廃止されることが決定した。ショックである。もう日本のローカル線に明るい未来は待ってない。広島でいえば可部線の可部ー三段峡間が廃止されて以来の路線廃止である。正直三江線の現状を見ればその危険性は常々あったんだがこれまで生き残れたのは三江線が盲腸線でなく山陰線の江津とつながってたことかなとも思う。運行形態からしても陰陽連絡線という役目は全く果たしていなかったけどそれでも盲腸線よりはまだ希望はあるかもとは思っていた。しかしそんなものは屁のツッパリにもならずあっさり(いや頑張った方かな?)廃止ということになってしまった。これで三次駅は芸備線と福塩線(正確には塩町からだけど)だけの駅となる。3つも路線が集まってたら見た目だけなら貫禄のある駅に見えるんだがこれで時刻表上でもなんでもない駅って感じになっちゃうな。つーか三江線がこの扱いなら木次線だって危ないわ。いくらトロッコ走らせたところで路線の収支的には焼け石に水だろう。そんなことを考えたら芸備線だって末端はやばい。
ところで僕はこの三江線には3回乗った。しかし全線を乗り通したのは1回だけだ。あとの2回は江津から因原まで。因原からは僕の地元を通るバスが出ていた。
三江線の思い出と言えば2000年の4月1日のことを思い出す。この年、僕は大学を卒業し社会人になる。その直前の話だ。「社会人になったら休みがないからもう鉄道の旅はできなくなるだろう。」と僕がこれまで18きっぷで旅したところをもう一度まわろうと北海道から鹿児島まで、宗谷岬から佐多岬までを周ろうと途中で卒業式や引っ越しをはさみながらひと月がかりで日本縦断の旅をしていた。その帰り、博多からムーンライト九州で岡山に向かい伯備線、山陰線経由で因原までやってきた。バスの時間まで何時間か時間があったので駅近くの河原でこれからのことをボーっと考えていた。すごく天気が良くて空がとても青かったのを覚えている。三江線は僕が通っていた自動車学校の教習でもその線路沿いを走ったこともありこの辺りはちょっと思い出もあった。そういう路線が姿を消す。道路が整備され、一人に一台自動車がある現代の田舎では鉄道の使命はもう終わっているのかもしれない。

恐れていたことが現実のものとなってしまった。石勝線の夕張支線が廃止されることになったのだ。非常にショックである。
僕が最後にこの線に乗ったのは3年前の正月。この路線自体は3回目の訪問であった。








 写真は昔のブログよりhttp://ponpokosmile.blog.shinobi.jp/%E6%97%85/%E5%B9%B4%E6%9C%AB%E5%8C%97%E6%B5%B7%E9%81%93%E3%80%802013%E3%80%80%E5%85%B6%E3%81%AE%EF%BC%91%EF%BC%96







道内のJRとしては江差線の木古内ー江差間が廃止され、今は高波被害の日高線の存続が危惧されている。留萌線も留萌ー増毛間の廃止のカウントダウンが始まっている。何とか生き残った深川ー留萌間の存続も心許ない。そこにきて夕張支線の廃止。さらに札沼線の末端部分も危ない。このまま赤字の盲腸線の淘汰が一気に進められてしまうのか???僕が18きっぷで初めて北海道を旅したのが1994年。あのころだって国鉄時代から比べると線路はため息が出るくらいめくられていたのだが、僕的にはあの年が北海道の鉄道網の記憶の基準となっている。あれから22年。あの年の春に廃止された上砂川支線を筆頭に深名線、ふるさと銀河線、江差線が廃止された。道内の夜行列車は絶滅しあのころのような貧乏旅行はできなくなった。今後は函館線の山線の存続も危うくなるだろうし宗谷線や石北線など特急の走る区間も安泰とは言えなくなってくるんじゃなかろうか???もしこれらが廃止されるようなことになれば道内の鉄道網はズタズタだ。18きっぷで貧乏旅してた学生時代の旅は不可能となる。寂しいな。

今日の甲子園、ベスト8をかけて木更津総合と対戦した我が母校。残念ながら0-2で惜敗し夏が終わりを告げてしまった。木更津総合のエースの子は評判通りの好投手。捕らえられないうちにあっという間に9回が終わってしまった。しかし我が母校のエースも9回を2点に抑えるナイスピッチング。両チーム無失策という非常に締まった投手戦だった。
今年は甲子園でベスト16。僕が現役の時は考えられない夢のような時間を今年も過ごさせてもらった。選手たちには胸を張って広島に帰ってもらいたい。そしてまた来年、甲子園に戻ってきてもらいたい。今日のところはナイスゲーム!!!よく頑張った!!!

本日の甲子園、我が母校は富山第一に勝利し3回戦へと駒を進めた。今日はなんとか誰にも結果を知らされることもなく帰宅。で、録画した試合を見る。我が母校、毎回ランナーを出すも攻めきれず5回まではもやもやした展開が続く。しかし6回、そして8回と効果的に得点し7-1で快勝した。次の相手は木更津総合。明後日の第3試合である。このままいけば土曜日が準決で日曜日が決勝。我が母校もこのまま勝ち続けてくれれば僕は初めて夏の甲子園で我が母校の試合を見ることができる。いやーみたいよな、生で。というわけで頑張れ我が母校!!!20年前に卒業したおっさんに夢を見させてくれ!!!

日本列島がお盆モード全開の今週末、僕は一人東京にいた。昨日はW田あたりと飲みに行こうかと思ったけどやめた。あいつが富士山に登りたいといってたから富士山行こうかとも思ったけど何の準備もしてないのでやめた。昨日はうちの掃除して、行きつけの新橋のQBハウスに散髪に行った。いつもは黄色や赤のシグナルのところが昨日はシグナルは緑。店に入るとお客はだーれもおらず揉み手で「いらっしゃーい」って感じだった。
で、今日。朝一で大井ふ頭に行くつもりだったけど目が覚めたのは10時過ぎ。飯を食い高校野球を見ながら準備をしてたら結局家を出たのは13時過ぎ。う~む、今日はロードで走って一日終わりだな。ロードで走るのは超久々だ。ここのところ山ばかりだったのでひと月振り以上間隔があいてしまった。今日の目標は100km走ること。平均速度がどうとかはひとまず置いといて100km走るのが目標だ。というのもレースに出ることを決めた。11月のスズカ・・・ではない。11月3日のツインリンクもてぎの4時間エンデューロだ。この9月で僕は39歳になる。この2年、東京に転勤してからスズカのエンデューロには参加していなかったが30代最後の今年の大会は絶対に参加したいと思っていた。しかし冷静に考える。11月と言えば繁忙期の真っただ中である。しかも今年の大会も土曜日開催。てことは金曜日に現地入りせねばならん。7時半に会社を抜けさせてもらったとしてそこからもいろいろ試練がある。自転車を新幹線に持ち込まねばならんのだ。車両の一番後ろにねじ込むにしてもいろいろ大変そうだ。それ以外にも名古屋までの往復の新幹線代もかかる。日曜日にはたまってる仕事を片付けるために出社せねばならんだろう。そういうことを考えると「う~む・・・厳しいかな。」
仕事にやられてプライベートの大事な行事が潰されるのは正直納得いかんのだがかといってこのまま40代に突入したくない。何かないかな?と思ってひらめいたのがこのツインリンクもてぎのエンデューロである。うまい具合に時期はスズカと同じ11月。繁忙期には変わりないがこちらだと仕事が終わってからでも何とか車で走って間に合う距離である。しかも列車での輪行が必要ないので精神的にも非常に負担が軽い。しかもスズカよりスタート時間が1時間遅いというのもうれしいところである。というわけで目標もできたので今日は100kmを走ることにした。
13時20分過ぎに大井ふ頭に入りそこからいつものコースを8周回した。4周目で早々にタレてきたので今日は走り続けることにはこだわらず4回の休憩を挟んでの100km走。最後は全然速度が上がらない状態でフィニッシュとなった。レースまであと2か月半。とにかく走れるときは走りこもう。週末には100kmは走りたい。ローラーも回そう。2か月半後には休まず100km走れる体に仕上げたい。

本日の記録  走行距離・・・108.46km  平均速度・・・24.8km/h  最高速度・・・39.4km/h 獲得標高・・・324m  消費カロリー・・・ハートレーとモニター故障中につき測定できず。
休憩をとると走れるな。しかし速度はやっぱり上がらない。これからは4時間走り抜くだけのスタミナをつけよう。つーかここ2年、全くヒルクライムの練習ができていない。ツインリンクもてぎの高低差は図では見たけど実際走るとどうなんだろうか???とりあえずは体重落としてスタミナをつける。これしか今は対策できないわ。

今日は初めての山の日。が、山には行かなかった。1日で行けるところなんて知れてるしここらの山は如何せん暑すぎる。高尾山・・・汗噴出すでしょ。丹沢・・・この時期にバカ尾根。死ぬわ。というわけで最初から山に行く気はなかった。その代り大井ふ頭でロードで走る気だった。が、結局それも行かず・・・。今日はゆっくり朝起きて部屋の掃除をしてそのあと大井町のヨーカドーに買い物。会社に来ていく半袖のシャツが足りなくなっていたのだ。これまであった奴は襟のところが破れたりしてごみ箱行き。で、夏前に2枚買ったんだが足りなくなっちゃったのでさらに2枚買いに行った。最近は大井町のヨーカードーに行くようになった。品川シーサイドにイオンがあるんだがあそこまで自転車で行くのがめんどくさい。ロードで走るときには余裕で横を通っているんだがなんか普段使いのチャリンコでいくのはなんかめんどくさい。というわけでわざわざ電車に乗って大井町まで行くのである。で、その足で今度は銀座の好日山荘へ向かった。こないだの鳥海山の山行でストックの石突きが折れてしまったのでそれの修理に持って行った。結局修理にはならず先の部分を交換して問題解消。で、その次には行きつけの熱帯魚屋、パウパウへ行きエサとかプレゼントでもらえる貝とかをもらって帰宅。結局山の日らしいことと言えば日本映画専門チャンネルでやってた植村直己物語を「途中」から見た。面白かったんで今度の再放送で初めから見ようと思う。という感じで初めての山の日は幕を閉じた。

本日の第一試合、我が母校が登場。見事に関東一高に勝利し2回戦へと駒を進めた。実は録画で楽しもうとこの試合の情報はすべてシャットアウトしていた。社内でも「録画で見るから結果は言わないで」とふれてまわっていた。内線が鳴っても「言うな。高校野球のことは何も言うな。」と第一声で制していた。しかし夕方になってお客のところに駐在してる奴から外線がかかってきた。こいつにも第一声で「野球の結果は言うな」と言ったにもかかわらず「ん???あ、おめでとう」とまさかのネタバレ。「おい!!!」と事情を説明するも「まぁ、えーやん。展開までは言わんけどおもろい試合やったで。」とのこと。勝ったことを知りうれしい反面、ワクワク感というか緊張感ゼロで録画を見ることとなってしまった。今日は盆前で定時で仕事終了。変なトラブルに捕まる前に会社を脱出。明日は休みなのでロング缶の発泡酒をグビグビやりながら試合観戦。エースの子はプロも注目という逸材。12回を失点1で一人で投げ切った。玉数を多く投げたのでちょっと心配だけど次の試合は来週の月曜日。ゆっくり休んでほしい。つーか次の試合、土日にならないかなと期待してたんだが調べたら月曜だった。う~む、無念。でもこのまま勝ち進んだら来週の週末までたどり着かないだろうか。去年見に行けなかったから今年はぜひ甲子園で見てみたい。頑張れ、我が母校。

いよいよ明日、我が母校が甲子園に登場する。相手はオコエのいた関東第一。いやー楽しみだ。ところで日曜日に甲子園に行ったんだがその時自分用のお土産に買ったのが出場校の名前の入ったシャーペン。それを見ると兵庫の代表が市立尼崎となっていた。「市立尼崎か・・・」
うちの会社に高校野球好きの人がいてその人が市立尼崎の野球部出身だった。甲子園でも2度ほど出会ったことがあり、神戸で働いてた時、定時ダッシュで第4試合に間に合いそうなときには車で球場まで送ってもらったこともあった。市立尼崎は元ヤクルトの池山や今は楽天にいる元巨人の金刃の出身校でもあり県内ではそれなりの強豪校。我が母校が県大会の決勝に出たりなんかするようになったころ「そのうち甲子園でるかもしれんで。その時市尼も甲子園でたらおもろいな。」って話をしてたのを思い出した。それが今年実現したのである。しかしその人はこの世にもういない。3年前に肺がんで亡くなったのだ。57歳だったかな。
「もしあの人が生きてたらな~。」と思いつつ明日の試合を楽しみにしている。

今日、2年ぶりに甲子園に行ってきた。今日は開幕日だったわけだが開会式をやってた時には習い事に向かうチビと一緒に電車に乗っていた。なので我が母校の入場行進は見ることができなかった。で、甲子園には10時前に着いたんだが開会式はすでに終わっていた。しかし2年ぶりの甲子園、駅がめちゃくちゃきれいになっててびっくりした。と同時に「変わったな~」とちょっと寂しくも感じた。駅前のダイエーも知らないうちにイオンへと姿を変えていた。
ところでチビとは習い事が終わった後、西北の駅で合流し再び甲子園へと戻るつもりである。その時のためにも内野の特別自由席を押さえておきたいんだが入場券の売り場の窓口を見るとすべて「売り切れ」の文字が。「うわぁ~」と思いながらも「やっぱ開幕日だからな~」と納得する。しかしその窓口に長蛇の列が連なっている。アナウンスに耳を傾けると開会式が終わって人の入れ替えの状況が把握できたらチケットを販売するかもとのこと。ということでダメもとで僕も並んでみる。智弁学園も陣取る3塁側だ。しばらくすると販売が再開された。しかし中央特別席はあっという間に再び完売。三塁側の列に並ぶ僕も少し焦ったけど無事に購入することができた。でもぎゅうぎゅう詰めになるんだろうな。
ひと安心してレフト側の外野席に陣取る。うまい具合に真ん中あたりに開いてるところがあってそこに潜り込んだ。第一試合は鳴門対佐久長聖。試合開始は10時の予定だったけど結局10時半を過ぎて試合開始。始球式のボールは今年もヘリから投げ落とされた。鳴門の4番の子がカキーンとホームランを叩き込んだ。その後もこの子は強い打球を打ちまくった。チビとの約束の時間は12時過ぎ。なので試合の途中だけど11時半を回ったころいったん球場をあとにした。で、西北で合流し今津のうどん屋で昼飯。その後再び球場に戻った。ちょうど第2試合が始まる前だったんだがぎゅうぎゅう詰めを予想してたんだが意外と空席もあり当初目をつけていたアルプス側の席に二人並んで陣取った。
そこからは第2試合と第3試合を堪能し帰途に着いた。暑かったんでビールを2杯飲みチビにもかき氷やらソフトクリームやらを買ってやった。しかしチビと2人で甲子園で高校野球を見る日が来るとは嬉しい限りだ。昔大阪ドームでカープ対オリックスを見に行ったことはあるんだが甲子園で高校野球を見るというのはそれとはちょっと違う感慨深いものがあった。ちなみに帰宅したのは20時前。東京に帰る準備をしてそっこーシャワーを浴びて川西池田の駅へ。ほんとはもっと早い新幹線に乗るつもりだったんだが結局最終の新幹線となってしまい帰宅した時には日付が変わっていた。疲れたけど楽しい一日だった。
 

今週は夏休みで帰省していた。で、土曜日は奈良の川上村にキャニオニングなるものをしに行った。シャワークライミングの反対、川を流れながら下って行くのである。滝を滑り台にしたり岩の上から飛び込んだりとなかなかアクティブな遊びである。こんなもん素人が単独でできるわけはないのでもちろんツアーである。青空ファンという会社だ。
現在わけあって下のチビは嫁の実家に里子に出されている。で、そのチビがいない間にしかできないことをしようと嫁が言い出し今回キャニオニングに出かけることになった。ちょっと下のチビがかわいそうではあるんだが・・・。
で、車で走ること3時間弱、川上村の集合場所に到着。水着に着替えた後、ウェットスーツを着込み車で現場に運ばれる。
そこから軽く歩いて水にジャボン!!!そこで軽く説明を聞いて再び陸に上がり陸路で川をさかのぼる。
こんな感じでぞろぞろと。









で、入水地点に到着したらそこからキャニオニング開始。岩からダイブしたり滝を滑ったりして遊ぶ。水がめちゃくちゃ冷たいって聞いてたけど普通に気持ちがいい。下る途中でお弁当タイム。柿の葉寿司がめちゃくちゃおいしい。ほかにもでっかいおにぎりとお茶がふるまわれる。その後少し自由時間があったので川に入って潜っていると「なんか水がめっちゃ冷たい!!!」
その時グローブをするのを忘れていたんだがグローブなしだと手が凍えるくらい水が冷たい。今までウェットスーツとグローブをしていたおかげで快適だったんだな。ウェットスーツすごいわ。
その後も滝で飛び込んだり流れて行ったりとキャニオニングを満喫した。上のチビも随分と楽しかったようでよかったよかった。僕的にも初めてのキャニオニングだったけど楽しかった。








帰りは村の祭りに行きたいというチビの意向をくんで寄ることにした。しかし時間が早すぎるので時間つぶしに大台ケ原へ。嫁は車で寝るというので僕とチビとで散歩。時刻は15時半を回っていたけど行けるとこまで行ってみようとなった。
地図無しにクロックスというなめた格好で歩いていたんだが「もしかしてこのまま頂上まで往復できるんじゃねーか?」と一瞬思ったもののやっぱりやめた。日出ヶ岳自体は過去3度登っているんだがこんな行き当たりばったりなのはいかんということで途中で引き返した。そういえばいつの間にやら大杉谷のルートも復活したようでいつか関西に戻ったら歩いてみたいと思った。



で、帰りに村の祭りに立ち寄る。手作り感あふれるアットホームなお祭りで串にささったこんにゃく、アユの塩焼き、焼きそば、かき氷と片っ端から食べまくり僕自身も夏祭りを楽しんだ。

ぱらっと降った雨も上がり再び青空が広がる。

あの稜線を辿っていく。その向こうには下界、そして日本海。

アップ。行き交ってるねぇ。


「山頂を撮る人」を撮る。


この時間からでも山頂に向かう人は多い。小屋泊まりの人かな?
 
下界を見ると駐車場が見えた。あそこまで下るわけだ。





ところで下山後の話なんだが今日は酒田発18時04分発の特急いなほで新潟に向かいそこから上越新幹線で東京まで帰る。しかしこのルートは一昨年も通ったルートだし目新しいものもないので、久しぶりに陸羽西線に乗ってみたい。新庄からは山形新幹線で東京に帰れたらいいなと思っているんだがそれだと酒田発16時44分発の列車に乗らねばならぬ。それ以降の列車でも東京までは帰れるんだが東京に着くのが遅くなるし、何より暗くなって周りの景色が見えない。久々の陸羽西線は明るいうちに乗りたい。乗りつぶしで昔乗った時も夜だったからまともに車窓は楽しめなかった。ただいま12時05分。遅くとも15時半には駐車場を出発しないと間に合わない。あと3時間半だ。コースタイムで歩けば15時前には下山できる。

  後ろを振り返る。いや~この天気にここを歩けて幸せだ。


 
 
 
 
 
 
 
行者岳に到着。


帰りは「どこから鉄梯子で下りるんだ?」と探しながら歩いてたんだけど結局どこかわからんかった。この行者岳のロープのところが臭いなぁと思ったんだけど鉄梯子も見えなかったしとても下まで下りられるような感じではなかった。

稜線から小屋を見下ろす。滝の小屋か???











12時21分、伏拝岳に到着。






よぉ~し下るぞ!!!

  ちなみにこちらは扇子森方面。







 
眼下の雪渓を見下ろす。


おっ、歩いてる歩いてる。


山スキーの人達。


薊坂をえっさほいさと下り


雪渓に到着。登りの時は左側の岩岩の道を登って来たけど


帰りはこの雪渓をへっぴり腰でトラバース。


皆さま雪渓に突入。一番右の人は「こんなとこ、なんでアイゼンなんかいるのよ」とか言いながらツボ足でガシガシ下って行った。


稜線を振り返る。


雪のないとこを下るも雪渓の人達にバシバシ追い抜かれる。間違いなくあちらの方が早い。

 
現実に目を背けとりあえず足元のお花を撮影。






下の段の雪渓では山スキーの人がすーっと滑走中。あれで下ったら早いよなぁ。


と、羨ましがりながら下の雪渓に到着。


スキーの二人組は颯爽と下って行った。


僕はあちら側へ渡るけど


皆さま雪渓を下って行く。


対岸に渡る途中、稜線を見上げる。


こちらは下界方面。


この雪渓の切れ目を対岸に向け歩く。

 右手の雪渓はだいぶ薄くなってて
 

そこから雪解け水が流れ出す。


雪渓から冷気が上がってくる。
 
対岸に渡る。この岩岩の道を下って行く。

ニッコウキスゲのお花畑。








歩きにくいこちらの道と比べ雪渓の人は早い早い。


お~い!!!


河原宿小屋が見えた。みんなにごぼう抜かれされてるけど実際コースタイムを押している。

  その後も大いにごぼう抜かれる。







振り返る。いい眺めだ。


そうこうしてるうちに雪渓じゃない人にも追い抜かれた。


振り返る。出発から7時間半。しばしば足が止まる。


河原宿小屋が近づくにつれ気温もどんどん上がる。今年に入って初めて「夏だなぁ」と思った。



 仕事に追われる日常では日中は冷房の効いた事務所に閉じこもりっぱなし。帰るころには「暑いなぁ」とは思っても「夏だなぁ」とは感じない。朝家を出て10分で会社到着。夜になり会社を出るとまた10分で家に到着。「青い空」も「白い雲」も感じられない生活では夏は感じられないんだなぁ。


みんなから大きく遅れてやっとこさ雪渓が終わった。


山っちゅうよりも大草原って感じ。河原宿小屋が「大草原の小さな家」って感じに映る。


その向こうには青い空と夏らしいモクモクの白い雲。


小さな祠。冬場は完全に雪の下に埋もれてしまうだろう。

  雪解け水の沢を渡る。







 
稜線の方を何度も振り返ってしまう。これぞ夏山って感じの素晴らしい景色。


いや~ほんと鳥海山って素晴らしい。


飯豊山よりも鳥海山の方が開放感があって雄大な感じがする。


ってそれも天気がいいか悪いかで全然印象が変わるんだろうな。


でもこちらの方が登山者も多くて明るい印象だ。
 
いや~下界まで見渡せてさいこー!!!


田園風景と酒田の港。


そしてお花畑。


毎度思うんだがお花の知識を頭に入れたい。帰ったら今度こそ高山植物の図鑑を買おう。


それはそうと下界が遠い。時刻は14時06分。コースタイム通りかかってるな。荷物は軽いというのに。雪渓だな。あそこがすべてだ・・・と思いたい。


振り返る。夏だ。

岩岩を下りながら








振り返ればこの景色。この天気、歩いててほんと気持ちがいい。

だいぶ下まで降りてきた。「雨が降ったら滑りそう」と思ったこの岩岩もこの天気なら関係なし。





 



14時41分。滝の小屋に到着。このままいけば15時には駐車場だ。






えっさほいさと歩き続け














14時55分、無事下山。出発から8時間50分。ぶひぃ~疲れたー。






駐車場に入りきらない車の列が延びている。










しかしこの時間なので駐車場の方は歯抜けになっている。










しかし下界・・・いやここは結構上の方だけど暑い。実は雪渓を下ったあたりから「暑いなぁ~」と思っていた。別に暑いだけならどうでもいいんだがなんと僕はこの駐車場に弁当を置いていたのだ。昨日変な時間にマックを食べてしまい食べれなかった小国で買った弁当である。まずは汗びっしょりの服を着替える。車のエンジンをかけエアコンを最強にする。車内はまさしくサウナ状態。予想はできたことなので弁当は車内ではなく車体の下に入れておいた。それでも日の加減で直射日光に当たってないか?地面からの照り返しで腐っていないかと心配だったんだが臭いをかぐと「うむ、普通だ。」腹ペコだったので真夏の車外に放置した弁当をペロッと平らげた。

10時46分、下山にかかる。しかしあのガレガレを今度は下らにゃならんのかと思うと気が重い。緊張しっぱなしだ。しかし下山は登ってきたルートではなかった。ピークをぐるっと回りこむような形の別ルートである。前を行く人に遅れをとらぬよう岩場を下る。

胎内くぐりなる狭い岩の隙間に突入。









中はこんな感じ。














 そんなに長いものではなくすぐに向こう側へとくぐってしまう。













胎内くぐりが終わると再び岩場の下りが始まる。前の人のへっぴり腰を見てもわかるようになかなかの緊張感はあるのだが、登りと比べるとだいぶマシである。












しかしこれ、ペンキのマークが付いてなかったらどこを歩けばいいのかわかんなくなりそうだな。













外輪を望む。人がミジンコみたいに見えるほどスケールの大きい景観だ。

岩場が終われば今度は雪の上を歩く。距離は目と鼻の先くらいだが結構滑る。ストックがあればだいぶマシなのだが登りの岩場を見た瞬間、間違いなく邪魔になるのがわかった岩場の下にデポしてきた。ちなみに僕のアタックザックにはストックは収納できない。






  ふぅ~。ここまで来ればもう大丈夫。













ストック回収して飯食ってとか考えながら歩いていると・・・「おぉ~あれは!!!」















ちっちゃくてわからんだろうが真ん中あたりに人が歩いてる。あそこだよ、あそこ。僕が行こうとしていた危険マークのルートだ。どっから下りたんだろう???つーか見るからに危なそうだ。でも鉄はしごなんてあるか???そんなことを思いながらもあれを見たら正直僕がたどったルートで正解だったなと思った。
そして岩岩の麓まで戻ってきた。










約50分ぶりにマイストックと再会。休憩がてら飯を食う。後ろのお食事中のパーティーは三河からっぽい。「じゃん・だら・りん」でおなじみ(?)の三河弁が乱れ飛んでいる。











新山山頂方面の岩岩を望む。

 




 
 
 
 
 
登ってるねぇ。


まだまだ序の口。てっぺんまで頑張って~。

 僕はというと登って降りてきた安心感から余裕のよっちゃんである。







しかしまぁ迫力のある景色だな。ほんとこんなところだとは想像だにしなかった。稜線の人影の小さいこと!!!


飯も食ったし休憩もした。さぁ帰るか。


谷底まで下りきり登り返すところ。ガスってきたなぁ。


アップ。皆さん登ってます。

 途中大人数のパーティーとすれ違いながら登り返す。しかしまぁ人が多いわ。さすが名峰鳥海山!!!


で、稜線まで上がる。空が青い。


いや~いい山だったよ。ありがとう鳥海山!!!


 山頂から下って来た人達。僕もあそこを下って来たわけだ。

小屋から山頂まで100m???地図上だとそうかもしれんが実際には標高差があるんでぜんぜん100mどころではないぞ。






稜線は天上の楽園だ。


雲より高いぞ鳥海山!!!いや~気持ちがいい!!!


しかし山頂方面には怪しい雲が・・・。


 雨が降ると滑るだろうなぁ~。考えただけで恐ろしいわい。


山頂、直下の岩場、さらにその下の雪。ほんと登りごたえのある山だった。


山頂側は雲が暗いけど反対側はこの眺め。いや~最高だ。


最高に気持ちのいい稜線歩きだ。飯豊山の3日間も一時を除いて雨ばっかりだったからほんとうれしい!!!


最高で~す!!!


左手は最高に気持ちのいい夏の景色、右手には怪しい空模様の山頂を眺めながら稜線歩きを楽しむ。


登り返しですれ違ったパーティーかな。ミジンコみたいに見える。


僕の下ったあのルート、今地図で見ると破線ルートだった。


ルンルンで歩いていたけど右手からガスが流れてきた。すると空からポツポツ雨が落ちてきた。「マジかよ~!!!」と思いながらも雨具は出さない。ぱらっときたけど結局それ以上強まることはなくしばらくすると止んだ。

着替えや食事、荷物の整理なんかしているうちに時刻は15時34分、レンタカーの返却時間は16時半。急いでいけば間に合うんだがここはやはり風呂に入りたい。そうなると陸羽西線からの山形新幹線という望みは絶たれる。ちょっと迷ったけど結局お風呂を選んでしまった。
駐車場を出てお風呂のある鳥海山荘に向かう。車道には路駐の車が延々と続く。






レンタカーの延着の連絡をしたいんだけどソフトバンクはここでも圏外。飯豊の山中でもほぼ圏外だった。つーかソフトバンク弱すぎだろ・・・。
で、鳥海山荘に到着。ここでも電波が1本だったり圏外だったりをくりかえす。結局公衆電話でレンタカー屋に連絡した。
入浴料を払いお風呂へと向かう。いや~山の後の風呂ってほんとに最高だ。露天風呂でもゆったりくつろぐ。天気もいいし無事に鳥海山にも登れたしほんとに幸せだ。しかし山麓のほんとにいいところに建ってるなぁ。いつか家族でこういうところに来てみたい。



風呂にも入ってさっぱりし、酒田駅を目指す。
山を下りれば今度は田園風景が広がる。最近田んぼを見るとなんか懐かしい気分になる。田んぼに囲まれた広島の実家にいた頃は嫌で嫌でしょうがなかったのにな。





酒田駅近くのレンタカー屋の前にあるGSが日曜なのに(日曜だから?)まさかのお休みで再び来た道を引き返して給油。無事返車の手続きを終え徒歩にて酒田駅を目指す。
 人もあまり歩いていない地方の町って感じだけど駅舎は立派。地方の駅でも斬新な駅舎に建て替える例が多い中、なんか国鉄の臭いがする懐かしいタイプの駅舎である。




駅舎に入ると陸羽西線の新庄行きが間もなく発車するとのアナウンスが。この列車はチェックしていなかったのでどうしようとまごまごしている間に発車してしまった。とりあえず18時04分発のいなほの指定席を新潟からの新幹線の指定席をとり、その後時刻表でダイヤを確認。あの列車に飛び乗っていても東京まで帰れた。しかし東京着が新潟経由よりも1時間遅い23時28分。次の日の仕事のことを考えたら残念だけどやめといて正解だった。
列車の到着まで残り少ない酒田での時間を楽しむ。車内で飲むビールやつまみを買い改札をくぐる。
おぉ~あのひときわ目立つ山容は・・・










鳥海山だ。やっぱ下界からもちゃんと見えるんだな。地元の名峰。たぶん学校の校歌とかにも出てくるに違いない。

ホームに降りる。おっ、213系。ここで余生を過ごしてるんだなな。






そしていなほがホームに入ってくる。もう485系じゃないんだな。










今どきのお顔だなぁ~。

がらがらの指定席に陣取る。席は海側でなく進行方向左側。まぁがらがらなんで海が見えてきたらそちら側に移ろう。ひとまず車窓には田園風景の向こうに鳥海山。




 この辺りの人的にはふるさとの山って感じなんだろうな。











この存在感。まさしく名峰だ。

その景色を楽しみながら先ほど買ったビールとつまみを広げる。







ビール越しの鳥海山!!!

後ろに流れていく鳥海山を見届けると余目に到着。向かいのホームには先ほど見送った陸羽西線の新庄行きが停車中。ここで下りたら山形新幹線に乗れるという思いも沸き上がったけど現実的に飛び移るのは無理。そして列車は余目駅をあとにした。


ビールを飲みながら酔いどれ気分で列車の旅を楽しむ。特急ではあるけど新幹線と比べたら全然旅情にあふれている。東海道新幹線は言うに及ばず最近開通した新幹線もトンネルばっかだし味気ない効果をひた走るだけだし。まぁ去年乗った北陸新幹線は夜だったから余計にそう思ったのかもしれん。
そして夕暮れ。日本海に沈む夕日を眺める。








いや~まさしくトワイライト!!!


この辺り羽越線の一番いいところだと思う。


最高のタイミングでこの名所を通過することができた。

20時07分、終点新潟に到着。 







新幹線に乗り換えだ。今回のこのルート、一昨年の月山からのルートとおんなじだ。









 

ホームに上がる。オール二階建てのMAXときである。









でかい!!!。つーか高い。何度見ても壁っぽいわ。


今回も窓側は1階しか空いていなかった。走ってる間は壁しか見えない。でももういいのだ。疲れたし酔いも回っていたので寝た。大宮を過ぎたありで目が覚める。う~む、今年の夏休みも終わっちゃったな・・・。
そして定刻の22時28分、東京に到着。明日の仕事のことを考えうんざりしながらムッとする東京駅のホームに降り立った。  終わり

本日の記録  獲得標高高度・・・1100m、獲得下降高度・・・1090m。ピストンなんでこの10mは単純に誤差である。ハートレートモニターが故障(電池切れ?)のため消費カロリーは計測できなかった。まだ8月に入ったばかりだけどこれで今年の百名山巡りは終了。6月と7月。この2ヶ月で集中して登る短期集中型である。9月からは繁忙期に入り山登りどころではなくなる。この期間だけがかろうじてまともに遠征登山ができる期間なのである。ちなみに直前の朝日岳は仕事の都合とかもろもろで無理だった。あそこは来年だな。これで登った百名山は88座。東北は朝日岳の1座を残すのみ。来年は朝日岳、火打&妙高を片付けて幌尻岳に挑みたい。海の日の3連休で羊蹄山。この4座には登るつもりだ。さらに南アルプスのどこかの1座に登れれば御の字だ。とりあえず90座にはのせたい。しかし残りの10座が大変だなぁ。登るにも時間もかかるし。東京に来て3年目だけども来年の秋あたり関西に戻るような気がしている。こちらに来て仕事はきつかったけど百名山にはめちゃくちゃ登れた。家族と離れ離れだったけど山に関してだけはよかったのかな。来年で僕も40歳になる。残りは1年に1座づつでも登って40代で百名山を完登できれば幸せなことこの上ない。そんなことを考えている今日この頃だ。

 伏拝岳から行者岳に向かう。つーか荒々しいなぁ。この景色を見るにこの山は火山だったんだな。そんなことすら知らんかった。我ながらこんな行き当たりばったりな登山ってないよなぁ。



おっ、あちら側にも登山道がついている。











登ってるねぇ。結構な登りだ。

こちら側はきれいなお花が咲いている。







ところでここから先には心配なところが一つある。行者岳を過ぎて大物忌神社へ向かう途中で危険マークが付いているところがある。ガイドによると「行者岳を越えたところから鉄ばしごで内壁(落石に注意して)へ下る・・・」云々とある。梯子だから鎖場よりましかもしれんが危険マークはやっぱり憂鬱だ。
ガスが出てきた。しかし写真では伝わらないこのスケール感。ダイナミックというかとにかくぶるっとくるほど荒々しい。





9時27分、行者岳に到着。ここから先、いよいよ危険マークに突入する。ちょっと気が重い・・・。








なんか道も荒々しくなってきたな。











   たどってきた道を振り返る。雨は嫌だよぉ~。









   
アップで。いや~鳥海山なめてたわ。こんな山とは思ってなかった。

 
にこにこハイキングかと思ってたけどそんなに優しい山容の山じゃなかった。こんなに岩岩の山だとは思わなかった。

こっちの道でよかったわ。あちら側って見るからに険しそう。なんて思っていると・・・

「ん???」GPSを見るとルートから外れている。このまま進むと七高山へ行ってしまう。つーかここに来るまでに分岐なんかあったか???なんかやたらとザックが置かれてたところはあったけどあそこが分岐だったのか???


 
引き返すのもなんだかめんどくさいのでなんとなく七高山へと向かう。小屋を見下ろしながら。

何かの慰霊碑っぽいケルンに到着。








何か雪の上に踏み跡があるな。あんなとこツボ足で通りたくないわ~。


てっぺんをアップ。おぉ~あんなところに人がいる・・・ん???もしかして・・・あれが鳥海山、新山の山頂???つーかこれまで全く意識してなかったけど普通に考えりゃ下に小屋もあるしあの岩岩の荒々しいのが鳥海山だわ。いや~ここで気付くとは間抜けだ。


しかしすげーよな。火口の中に小屋を建てたって感じだ。


そんな感じで歩いていると来るつもりはなかったけど七高山に到着。時刻は9時51分。コースタイムは4時間。所要時間は3時間46分。ほとんどコースタイム通りじゃねーか。つーか写真とかとりながらだけど伏拝岳からも40分くらいかかってるぞ。コースタイムは30分なのに。まぁもういいや。とりあえず七高山までやってきた。

新山方面へ引き返す。







急こう配の岩場を下る。嫌だな~と思っていたら下から子供連れが登ってきた。「この先危ないとことかありますか?」と聞くと「大丈夫です。この子でも歩けましたから。」との返答が。ちなみにこのお子さん、5歳らしい。すげーな。うちのチビなら絶対無理だ。

下から見上げる。逆光で暗い・・・。


だいぶ下まで降りてきた。正直見た目ほどのことはなかった。


崖の底まで下りてきた。いや~迫力あるねぇ。


あとはここを登り返すだけ・・・
えっさほいさ。







  いや~あの稜線から下って来たんだよな。











こんな厳しい環境でもきれいに咲いていらっしゃる。


あそこから降りてきた。


あそこの人の姿を見てもらえばどれくらいすこーんと切れてるかわかると思う。

10時16分、大物忌神社・・・つーか小屋に到着。小屋をまわりこんで山頂に向かおうとすると・・・





 

「!!!!」
なぬ~あそこを登るの???





見たまんまのスーパーガレガレ山やんけ!!!もっとまともな道がついてるのかと思った。つーか鳥海山、きびしいわ~。


高いとこ嫌い、岩場も嫌い・・・つーか高いとこ怖い、岩場も怖い。


こんなとこ百名山じゃなけりゃ絶対来ない。写真じゃ伝わらんけど結構な高度感。平気な人にはなんてことないんだろうが僕的には結構緊張しながら・・・いやビビりながら登る。

「終わりかな~」と期待するもまだまだ鳥海山は許してくれない。







荒々しすぎるやろ!!!!
 「・・・」















この巨岩の隙間を下って行く。














この迫力!!!ちびりそうになるわい。

もー何なのよ鳥海山。想像してたのと全然違う。ほんと舐めてたな~。飯豊山のついでに片手間で登ろうとしてたけど本気でやらんとやられるわ。つーか雨降ってたらめっちゃ滑りそうだ。想像しただけでぶるっとくる。そしてビビりながらも岩登りを続けると・・・

着いた~・・・いやまだ着いてない!!!狭い山頂に人が押し寄せててっぺんに立てない!!!


お~い、はよ降りろや~!!!と心の中で叫ぶ。このくそ狭い山頂にこの人だかり。さすが鳥海山と思うも今自分が立ってるところは不安定な岩場。オレもそこまで上がらせてくれ~。


というわけで10時43分、やっとこさ鳥海山新山山頂に立つことができた。ここまで4時間38分かかった。七高山にも行ったからほぼコースタイムだ。しかし想像以上に厳しかった。つーかまだ終わっていない。今度はこの岩岩を小屋まで下らにゃならんのだ。88座目の百名山の頂上に立ててうれしい。しかし下りのことを考えると気が重い・・・。ひとしきり山頂での時間をかみしめ「さぁ下りるか・・・。」軍団から遅れをとらないよう前の人が降りるのを真似しながら下ることにした。

7月31日。4時40分起床。天気は・・・まぁ良さそうだ。










駐車場からの眺めだけどなかなか雄大。






飯を食い準備を済ませいざ出発。時刻はすでに5時49分。毎度のことながら時間がかかる。ほんとは5時過ぎには出発したかったんだが。
駐車場はこの状態。昨日よりもさらに車が増え駐車場手前の車道にも停められていた。







5時56分、トイレを済ませいざ出陣・・・と思ったら









遭対協らしき人達から登山届の提出を求められる。「メールで家族に渡してるんですが・・・」と申し出るも「ご協力を」ということだったので僕も提出することに。まぁ基本は登山ポストですわな。







で、なんだかんだで登り始めたのは6時05分。88座目の百名山、鳥海山にクライムオン!!!ところでこの鳥海山、前日の飯豊山以上に下調べをしていない。そもそも鳥海山には7月のあたまに来る予定だったんだがコスト的な問題で飯豊山とカップリングしてしまった。めっちゃ有名な山だし地元で愛されるニコニコハイキング的な山だと勝手にイメージしていた。しかも湯ノ台登山口でも上の上まで車で上って来たのでちゃちゃっと登れるもんだと思っていた。大雪渓があるのも知らなかった。直前にネットで調べたところ雪渓もだいぶ小さくなっていてアイゼンは不要とのこと。コースタイムは8時間40分ほど。もちろん健脚なヤマレコの人達はこんなに時間はかかっていない。僕が持ってる百名山のバイブル、ヤマケイの百名山地図帳では1泊2日となっているけど上まで車で上って来たので日帰りが可能だ。とりあえず僕はコースタイムでの往復を目指そう。14時半くらいには下山して風呂に浸かって帰りたい。
視界が広がると「おぉ~!!!」
青空に薄い雲が流れている。気持ちのいい光景だ。







しかし足元は岩岩。雨に降られるとなんだか滑っていやらしい道になりそうだ。







6時21分、滝の小屋に到着。ほんとの湯ノ台から登ってきた人にはエイドステーションだろうけど駐車場から来た人達はほぼ通過だろう。








小屋を過ぎると本格的に登りが始まる。おっ、あんなところに・・・










滝がある。小屋の名前の由来はこれか。










行く先を見上げる。あの空に向かって登っていく。










小屋の方を振り返る。










うっすらながらも日本海まで見渡せる。










しかしまぁきれいな空だ。











上まで来ると高山植物が咲き誇る。











  おっ!!!前方に雪渓が見えた。










アップ!!!登ってる人がいるなぁ。
続々と後続が続いていく。 
7時13分、河原宿小屋に到着。コースタイム1時間20分に対し1時間8分で到着。今日の装備は軽量なアタックザック、そこにハイドレーションと食料、雨具といった装備なので昨日までとは雲泥の差だ。なのでもっと早く着けるかと思ったんだが・・・。ま、競争ではないのでぼちぼち行くか。
 
 
小屋の前から雪渓方面を望む。









お~歩いている人いるねぇ。というわけで僕も雪渓に向け進んでいった。
 で、雪渓の一番下に到着。そこで「へ???」という光景を目にする。何と皆さんアイゼンを付け始めてるではないか!!!「マジか!?」この光景には正直ビビった。ネット情報ではアイゼンいらんとあったんだが・・・。まぁいらん人にはいらんのだろうがこうもみんなつけてるとめちゃくちゃ不安になる。とはいうもののここまで来て引き返すわけにもいかんのでビビりながら突き進む。
河原宿小屋を振り返る。







 


初めは左側の雪のない登山道を進んでいく。









   行けるとこまで雪を避けたい。












つーかこの斜度ですよ。ツボ足で登れたにしても下るのが怖すぎる。

後ろを見ると続々と雪渓を登ってくる。







いや~アイゼン持ってくるべきだった。

で、「ここから対岸に渡ってくださいよ~。」的なところがあり意を決して雪渓をトラバースする。へっぴり腰でビビりながら渡りきる。
 渡りきったところ。アイゼンの人達(?)はそのまま上へ上へと進んでいく。






小屋方面を振り返る。だいぶ上がってきたなぁ。










対岸に渡るとそこは岩岩の登山道。高山植物が咲いていたりして「ここ道か?」と思うところもあったけど花を踏まないよう注意して登っていく。




 


あちらは雪渓組。岩岩の道を行く僕と比べると明らかに早い。直登できるし歩きやすいしでこちら側は全く歯が立たない。どんどんごぼう抜かれされた。







 
  
 
 とはいえあちら側はスリップすると止まれなさそうだ。







   雪渓組にどんどん引き離される・・・。












岩岩の歩きにくい道と比べあちら側は歩きやすそう。しかし端っこは・・・


滑り台のようになっている。


黄色いのはニッコウキスゲか???やっぱあっちの方が楽しそうだ。


上を見ると一旦雪渓が切れその先にもう一つの雪渓が続いている。見れば対岸と普通につながっている。これなら怖い思いをして雪渓をトラバースする必要はなかった。帰りはあちら側を下ろう。

雪渓組は続々と2つ目の雪渓へと突入していく。

左手には一つ目の雪渓を行く人々。スキーの人、下りはあっという間だろうな。

足元にはチングルマ。どこが正しいルートかよくわからんところを歩いているがこういうのがあちこちに咲いているので踏まないように気をつけて進む。




やっとこさ2つ目の雪渓に到着。皆さんそのまま進むが・・・


僕はこちら側の岩岩ルートを進む。


この雪渓が終わったらあの稜線まで上がるわけね。


おぉ~登っとる登っとる。


というわけで多くの人にごぼう抜かれしながらも雪渓エリアを通過。稜線めざし急登に取りつく。薊坂っていうらしい。


ひーこら言いながら登っていく。雪渓の向こうに雲。その向こうは下界。海まで見える。


薊坂を登りきり9時9分、伏拝岳に到着。コースタイム3時間半に対してかかった時間は3時間4分。遅いっ!!!この装備でこの時間か・・・。まぁ原因は雪渓脇の岩岩ルートの登ったことかな。アイゼンあったらみんなのように歩きやすいとこを直登できたのに・・・って言いながら雪渓を直登してもいうほど早く歩けてないかもしれん。しかしこの軽量装備でこんなに時間がかかってしまうとは。トホホである。
そんな気分でふと目をやると・・・








おぉ~なんじゃありゃ!?すげー岩山だなー。しかもすごいとこに小屋が建ってんな~。

 
眼下に目をやると霞んでるけど下界が見渡せる。ここから下界が見えるということは向こうからもこちらが見えてるということだ。鳥海山、地元に愛される名峰だな。

 
雪渓を見下ろすとこの時間でもまだ登ってくる人々。僕が最後の方かと思ったけどどうしてどうして。さすが東北を代表する名峰だ。ということでここからは稜線を進んでいく。

米沢駅に到着。改札をくぐり駅レンタカーへと向かう。
おぉ~いいね。僕も時間があればこういう旅をしてみたい。最後に自転車で旅をしたのはかれこれ6,7年前か。旭川から宗谷岬までロードで走った・・・んだけど三日目は大雨が降って列車で稚内まで向かった。この時は自転車と山の合わせ技。初日は旭川から名寄まで。二日目は名寄から幌延まで。三日目は列車で幌延から稚内まで。で、フェリーで利尻島に渡り四日目は利尻山に登頂。で、五日目に稚内に戻り自転車の旅を再開。宗谷岬へと向かった。いや~楽しかったなぁ。思わず遠い目になるわ。

駅レンタカーで受付を済ませ今回の相棒に乗り込む。ここから乗って酒田の駅で乗り捨てるんだが鶴岡で乗り捨てるんなら3000円近く安くなっていた模様。乗り捨て料金は距離によるんだが今回その別れ際が鶴岡だったらしい。ちょっと損をした気分になるが仕方がない。まぁ今度こういう機会があったら借りる前に聞いてみよう。
まずは最寄りのコインランドリーへと向かう。途中、自転車旅の旅人がいずこへと向かっていた。頑張れよ~。








コインランドリーは駅からほど近いイオンのすぐそばにあった。しかしそのお値段に眉をしかめてしまった。洗濯から乾燥まで一気にやってくれるんだがそのお値段1200円。高ぇ~。しかし背に腹は代えられないので渋々お金を投入。汗でぐっしょりのCW-Xは乾燥機が禁止っぽいんだが一気に乾燥までやってしまうので「え~いままよ!!!」とぶっこんだ。その間に車に戻り荷物をまとめる。そして今宵のお宿、鳥海山湯ノ台口の駐車場をナビで検索する。すると出てきた距離は200km!!!マジか・・・。しかも高速経由だと3000円近くかかる。しかし一般道経由だと180kmほどに短縮されるがそのぶん時間が30分ほど多くかかる。でも節約せにゃならんので一般道で向かうことにする。時間は4時間ほど。つーかこりゃ19時過ぎに米沢に着くようではやばかったな。洗濯とかしてたら到着が24時を越えてたぞ。
待ってる間、暇つぶしにイオンへと向かう。そして・・・マックを食べてしまった。別にお腹が空いてたわけじゃないけど目の前にマックがあればふらふらと引き寄せられてしまう。デブの悲しい性である。小国のスーパーで買った弁当が余ってしまうかもしれんが頑張って食べよう。
洗濯も終わり見事に乾燥されている。少し心配だったCW-Xも無事だった。
というわけで一路鳥海山は湯ノ台口の駐車場を目指す。時折信号で停まるものの概ねノンストップである。








順調に走る。そして上山市を走行中、前方に異様なものを発見した。「ん???」













何じゃありゃ~!?進行方向左手に周りの風景とまったくなじんでいないタワーマンションが現れた。

こんなど田舎・・・失礼、緑豊かな田んぼの真ん中にまったく似つかわしくないタワーマンションがぼこーんと天に向かって突き上げている。なんでこんなところにこんなマンションが???こんなに突き上がらなくても十分な敷地の一軒家が余裕で建てられそうなもんだが。住んでる人的には余計なお世話だろうがいったいどういう人がここのマンションを買うんだろうか???関越道や上越線の越後湯沢付近でも突如こんな感じの建物が出現して初めて見た時はびっくりしたけどあちらはスキー場とかのリゾート地。しかしここはそんな感じには見えない。なんとも違和感のある風景であった。
順調に北上し時刻は18時半。夕日がきれいだ。









  あの山はどこだろう?朝日岳かな???














とっぷりと陽が暮れ山形市を通過。その後も山形の町々を通過し登山口を目指す。しかし山形って田舎だと思ってたけど何ちゃら市って市が続く。それなりの町が道路沿いに続いていく。それが途切れて鮭川村とか真室川町とかの真っ暗な道を走り続けとうとう酒田市に突入。と言いながらもここは酒田の外れも外れ。多分平成の大合併とかでこの辺も酒田市になったんだろうなって感じである。そして鳥海公園青沢線という山岳道路に突入。前にも後ろにも全く車の姿を見ないままどんどん標高をあげていく。あまりの寂しさに少し不安にもなるがこんなパターンでも道路の終点の駐車場に着けば車中泊の車がいっぱいというパターンも多々ある。延々と登り続けて21時半になろうかというところで駐車場に到着。「おぉ~!!!」そこには車中泊で鳥海山に登るであろう登山者の車がたくさん停まっていた。その光景に少々びっくりするも正直ほっとした。
車を停めトイレに向かうべく外に出ると・・・

そこには満天の星空。

いや~飯豊山では星空に出会えなかったからこの星空には感動すら覚えた。
 
いや~星空っていいわ。東京はおろか川西でもきれいな星空というのは拝めない。広島の実家ならきれいな星が見えるけど年に一度しか帰れないし帰った時には天気が悪くてなかなか見れない。星がきれいに見えるところに住みたいわ。
ということで無事に登山口の駐車場までやってきた。明日はとうとう鳥海山にチャレンジだ。時刻は22時を回っている。ひとしきり星空に感動し、シートを倒して眠りについた。

 無事下山しバス停の位置を確認してから飯豊山荘に向かう。目的は風呂!!!とにもかくにも風呂!!!である。丸2日風呂に入っていない。汗と雨と泥にまみれて最高に気持ちが悪い。自分でもわかるくらい汗臭い。2日とも小屋に着いてからギャッツビーの汗ふきシートでふきふきしているが今日も6時間かけて汗をかきかき降りてきた。雨にも降られた。靴も泥だらけである。まだ10時0分。小屋の人からしたら早くも小汚いおっさんが山から降りてきたって感じだろう。「すんませ~ん」と声を掛け「お風呂入れますか?」と聞く。合わせて登山バッチも購入した。
泥だらけの靴は入口の外に置いて風呂へと向かう。ちなみに 3日分の汗と雨を存分に吸ったザックがこれまた汗臭い。今回は軽量化のために着替えの数を減らした。しかし初日はずぶぬれ。2日目も着替えたので今風呂に入ると手持ちの着替えがなくなってしまう。しかしそんなことは言ってられない。米沢で車を借りたらどこかでコインランドリーへ行こう。まだ11時前。風呂にはだーれもいない。風呂に浸かりながら今回の山行を振り返る。まだ朝っぱらなんだが起きたのが3時20分なので気分的にはそんな気がしない・・・。
さっぱりしてから脱衣所で荷物の整理。しかしまぁザックが汗臭いわ。体がきれいになったのにまたこれをかつがにゃならんと思うとちょっと気が重い・・・。
気がつけばあっという間に時刻は11時半。急いで服を着て脱衣所を出る。小走りで入り口に向かうと昨日門内小屋で話をしたおばさんと出会った。「やっと降りて来たよ~」というおばさんとあいさつを交わしバス停に向け走る。









バスに乗り込むと乗客は僕一人。座席に座ると陽の光が差し込んできた。夏の力強い日差しである。バスは定時に小国駅に向けて発車した。車内ではケータイの電源を入れメールとかのチェック。その後は車窓からの眺めを楽しんだりして夏休みの旅を楽しむ。小国駅に到着するのは12時37分。町に着いたら何を食べようかな~とかいろいろ考える。



12時37分。定刻にバスは小国駅に到着した。古き良き国鉄時代の雰囲気を醸し出すなんか懐かしい感じの駅舎である。バスを降りると「うわ~。」信じられないくらいの暑さである。昨日寝るときはダウンを着て寝たし飯豊山荘まで下山した時もそれほど暑いなんて思わなかった。車で1時間走るだけでいきなり真夏になるんだな。  
   
   
   
      
   
   
   
   
   
中に入り列車の時刻を確認。次の列車は14時13分。1時間半ほどの待ち時間だ。腹が減ったので食べ物屋を求めて徘徊する。 
 
 
 


 

 
 
駅の真ん前にはラーメン屋が。ここでもよかったんだがちょっと町を見て回ることにした。ラーメン屋がここともう一軒。あと御総菜屋さんみたいなのもあった。しかし最終的にはアスモというスーパーとかいろいろ入ってるショッピングセンターで食料品を買い込む。これから買う昼飯に晩飯、明日の朝飯に行動食などなど。コンビニで買うより経済的なのでお財布にやさしい。その後衣料品店で替えのトランクスを買い薬局にも向かう。薬局には制汗スプレーを買いに行った。この汗と雨をたっぷり吸いこんだザックから発せられる「異臭」をなんとかするためである。お店のお姉さんに「無香料のやつ、あります?」と聞くも結果は「無し」。香料のは2種類あってマリンとシトラス。シトラスの方が好き嫌いがわかれないというので仕方なくそれを購入。さすがに丸腰でこのザックを列車内に持ち込む勇気はなかった。
店の外に出てさっそく超汗臭いザックにスプレーをかけまくる。背中のあたる部分には親の仇のようにかけまくる。しかし「・・・。」もともとの汗臭さに制汗スプレーの香料の臭いが激しく混ざり合う。「う~む、オレはとんでもないモンスターを作り出したのかもしれない・・・。」こんなことなら何もしなかった方がマシだったかもしれん。しかし今更どうしようもないので観念してザックを背負う。これで列車が高校生だらけだったらもういたたまれないな・・・。
駅に戻る。靴やら何やらを表に干して冷房の効いた待合室で飯を食う。さっき買ったお寿司だ。しばらくすると列車が到着。ん?と思うとその列車は14時13分発の坂町行き。ここで27分停車するらしい。中からは地元民のほかに登山者の姿も。飯豊山だろうな。その中の一人が待合室に入ってきたので「飯豊山ですか?」と話しかけるとやっぱり飯豊山だった。


列車の時刻が近づいて改札をくぐる。ホームにはキハ110形の坂町行きが停車中。列車が来るまでの間に米沢の駅レンタカーに電話。当初の予定の19時過ぎではなくこれから米沢に向かう旨を伝え合わせてコインランドリーの在りかを聞く。すると駅の近くにもある模様。よかった~これで洗濯ができる。もしものために買った替えのトランクスが無駄になったけどまぁいいや。






というところで僕の乗る米沢行きのキハE120形が到着。













   車窓からは青々とした田んぼが広がる。















 いや~いいね。ここ数年、夏の休みは山ばっかりで昔みたいに列車の旅をすることはなかった。短い時間ではあるけどこの列車の旅を楽しもう。











列車は今泉に到着。隣には山形鉄道の長井線が停車中。













そして列車は米沢に到着。何かこの辺りは大雨が降ったらしく山形新幹線が遅れている模様。米坂線は大して降ってなかったんだけどね。












本日も米沢駅は有名駅弁屋がしのぎを削っている。というわけで米沢にやってきた。 
  
  

午前3時20分。起床。3日目、7月30日の始まりである。トイレに行ったり着替えたり飯を食ったりで出発の準備をする。ちなみにここ門内小屋のトイレは小屋の外にある。で、暗い中トイレに行ったんだが夜の山ってなんか怖いわ。なんか得体のしれん不気味さがある。
ところで昨日準備していたアルファ米はうまいこと炊きあがって(?)いた。で、中華丼かけて食った。普通にうまかった。
ちんたらしてたら時刻はすでに4時50分。コースタイムだと飯豊山荘まで5時間50分。とりあえず10時半くらいには下山したい。普通の人なら5時間もかからんだろうけど。
出発前、入口の壁を見ると「な、なにを~!!!」なんと水場の水は煮沸してくださいとか書いてるではないか!!!昨日からごくごく飲みまくってるぞ。しかも背中のハイドレーションにもたっぷりと。おいおい大丈夫か???煮沸しようにもすでにガス缶は空っぽ。こりゃもうダイレクトにいくしかねーな(泣)
外に出るとご来光が。これに誘われ中から人が出てきたけど皆さん「うわぁぁぁぁ~!!!」もう虫の攻撃がすごいの。僕がすかさず虫よけネットをかぶると「いいの持ってるね~」って言われた。つーかこれなしじゃ発狂するわ。






飯豊山荘に向け下山開始。ほとんどの皆さんが登りなのに対し下りは僕のほかに1名だけ。しかもその人は「お風呂に入ってゆっくり帰る。」って言ってたからスタートは僕より遅いだろう。僕は11時40分のバスに乗るために一生懸命下らなきゃならん。








5時06分、胎内山に到着。後ろを振り返るもだーれもいない。この時間だから登ってくる人もしばらくいないだろう。つーか丸山尾根を登ってくる人っているんだろうか???まったくノーマークだっただけにネットでも
その辺の情報は見ていない。 







 
門内小屋を振り返る。
 
 
 
 
 
 




おぉ~あの尾根が梶川尾根か?














 飯豊からみる峰々。これから高度を下げるとこんな景色は見れなくなる。「東北のアルプス」の景色ともお別れだ。












5時14分、扇の地紙に到着。ここから梶川尾根が分岐する。ここからはGPSに落としたルートから外れる。地図とにらめっこしながらの山行となる。














で、あれが地神山か???











 
 
 
  改めて思う。飯豊はスケールが大きいわ。
 
 
 
 










遠目には穏やかな山に見えたけどこんな岩岩のところを通ったりもする。















そして右前方に見えた尾根。あれが丸森尾根か???
5時46分、地神山に到着。











前方にはまたもやピークが。奥の高いピークは頼母木山だと思う。手前のが地神北峰でそこで丸森尾根が分岐してるんだと思われる。
 で、地神北峰に到着。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
  ここから丸森尾根に突入である。














ガスガスの中を下って行く。つーかいきなりの急な下り。想像してたのと全然違う。緩やかな尾根道かと思ったのに結構急な石ころ道だ。そもそもスタート地点が同じでゴール地点が同じってことは同じ分高度を下げるってことだ。梶川尾根よりこちら側の方が遠回りな分傾斜が緩くなるのかと思ったら全然急だぞ。つーかこれが緩やかなんだったら梶川尾根ってどんだけ急なんだよ!?






しかしだーれもおらん。道は急だし誰もおらんしなんとも心細い。さらに僕の心を重たくしているのが765m峰から始まる岩場だ。どんなところか知らんが僕の頭の中では剣ヶ峰とか御秘所の岩場が勝手にイメージされる。去年の雲ノ平から薬師沢小屋までの下りも急な岩岩道でかなり厳しいみたいなことを聞いてて心配だったんだがその時は勝手に北岳の八本歯のコルみたいなのをイメージしてさらにそこがめちゃくちゃ滑るみたいなのを想像しててめちゃくちゃビビってた。その時のことを思い出したんだが今僕は765峰から先の岩場が気になって気になってしょうがない。
急な下りに加えこんなぬかるみもある。















 伝わりにくいけど急なんです。















6時49分、丸森峰に到着。ここまで2時間かかったわ。











 
 
  そこを越えると展望の利かない樹林の中へ。これがもう急だわ段差はでかいわで「これのどこが緩やかなんじゃー!!!」と泣きが入るくらいの悪路である。
 
 
 
 
 
 
 





 
 
 
 
  伝わらないけど急なんですよ。











これで梶川尾根よりもだいぶマシというんだからほんと梶川尾根ってどんなんよ???













ほんと足場が悪い。段差もでかい。元々遅いペースが輪をかけて遅くなる。足を止める時間、回数も多くなる。そうしていると「チーン、チーン」と熊鈴の音が。一瞬自分の鈴の音かと思ったけどその音は下から聞こえてくる。本日の第一登山者発見である。こんにちわ~とあいさつを交わし気になる岩場のことを聞いてみる。すると「確かに急。怖いということはないけどストックはない方がいいかも。」とのお答えが。マジか~。急なのか~。その後も3人とすれ違ったけどその度に「岩場はどうすか?危険っすか?」と聞きまくる。それに対して「急。両手両足で登った。2か所くらい注意が必要なところがある。」という答えと「急だけど大丈夫。私でも登れたんだから。」と3番目に出会った年配のご夫婦の奥さんの方が答えてくれたけど少なくともこの山に来るくらいのレベルの人である。「私でも」のレベルが普通よりも高いんじゃなかろうかと悪い方に考えが及んでまったく安心できん。
しかしまぁ急な下りが終わらない。













 これまたまったく伝わらんがこんな崩壊地みたいなところも下る。一応ロープが張ってあったけどまったく頼りにならんロープであった。









下界が見える。




 
 
 
 
 
  初日から言ってんだけどこういう端が地味に斜めって切れてるところを何度も通る。これだけ見たら大したことないけど











  
  
落ちたら谷底へとGOって感じである。ちなみにこの辺まで下ってもまだ雪渓がある。

  
  
  
  
  
  
  
  
   
   
   
   

雪渓アップ!!!あそこは登山道ではないけど地形が険しいねぇ。









8時26分、やっとこさ夫婦清水に到着。ここまで3時間半かかった。













ザックを降ろしハイドレーションをもって水を汲みに行く。門内小屋の水場は煮沸するよう書いてあったけどここはそういうことはない。けど上が要煮沸なのにここが何にもいらんと言うのはねぇ。まぁ気にしないことだ。実際にはとても冷たくておいしい水だった。









夫婦清水で少々休憩して再び下り始める。ここから先、もう少しで765m峰に到着するはずだ。足元はこんな感じで谷側に崩落してるとこをちょいちょい通過する。















で、相変わらずこういう足場の悪い&段差のでかい下りが続く。














何度も言うけど写真じゃ伝わらんけど結構な悪路。













これで梶川尾根と比べると緩やかだって言うんだからねぇ・・・












谷を見下ろす。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 来るべく岩場の存在にビビりながら下って行くと・・・「おっ!!!」

眼下に飯豊山荘が見えた。「おぉ~着いたじゃん!!!」
現在9時44分。あと30分もあれば着くだろ。こりゃ余裕で風呂に浸かれるわい。
「つーか岩場なんかあったか???」と思ったらここから始まった。そういえばすれ違ったご夫婦の奥さんの方が「岩場が終わったらすぐに飯豊山荘に着く」って言ってたな。













これ、下から見上げた画なんだけど正直思ってたよりも全然平気だった。剣ヶ峰みたいなのを勝手に想像してたんで「こんなもんか」と肩透かしをくったような気持ちになりながらも一方では「こんなんでよかった~」とホッとした。しか~し時折下界の飯豊山荘が見えるもののなかなか下界に着かない・・・つーか大したことないとはいえ、苦手な下りに加え曲がりなりにも岩場である。ペースは全然上がらない。それに加えて雨まで降ってきた。さらにハートレートモニターの調子がおかしい。心拍が200を超えたと思ったら一気に0になったり、170がずーっと続いたりして明らかにおかしい。時計の方は電池交換のサインは出ていないのでおそらくトランスミッターがおかしいと思われる。電池がなくなってきてるのか???この3日間トランスミッターをつけっぱなしで過ごしてるんだがそれが原因とかってわけではないと思うんだが・・・。

しかし登りの時の剣ヶ峰と言い何で一番嫌な時に雨が降り始めるのだ???

下って上を見上げる。

さらに下って上を見上げる。レンズに水滴が・・・大したことなくてもこういうところで降られるのは嫌だ。

すれ違った皆さんから聞いた「確かに急。」「両手両足を使った。」「ストックはない方がいいかも。」「怖いと感じるところはなかった。」という言葉を思い出し「確かにそうだわ」と思った。

下界は見えてるに~。岩場の下り。近くて遠い・・・。
岩場の下りを通過。ホッとすると同時に早く「下りるぞ~」とチャージをかけた瞬間「どわぁ~!!!」雨に濡れたまっ平のツルツル岩でスリップして転倒。いやー山は最後まで気を抜いちゃいかんな。
そして10時40分。無事下山。いや~厳しかったよ丸森尾根。全然緩やかな尾根じゃなかったわい。でも心配してた岩場が思ったほどでなくてよかった。しかし下界が見えてからがかかったな~。30分くらいで下れるかと思ったら1時間かかったよ。トータルではコースタイム5時間50分に対しきっちり5時間50分かかった。つーかヤマレコの人とか速いわ。まったく歯が立たん。というわけで87座目の百名山、飯豊山を無事片付けた。



小屋に到着し小屋番の方と再会。「梅花皮小屋に『出発していったよー』って聞いたよ」って言ってた。なかなか来ないから無線で聞いたんだろうな。小屋に入ると先客はカップルパーティーとご夫婦パーティーの4人のみ。2階もあるっていうので広々と2階を一人で使うことにした。小屋番の方が料金を回収しに来た時に気になる梶川尾根のことを聞いてみた。すると「急だねぇ。特に最後が急。一昨年一人亡くなってる。」と言われビビる。梅花皮小屋で聞いたスズメバチの巣の話をすると「あれ?前に駆除したんだけどなぁ」と言われる。ご夫婦のパーティーも「私たちもそこを通ったけど全然気がつかなかった」のこと。う~む、どうなんだろ???下りもスズメバチも心配だーって顔をしてたら「丸森尾根の方が緩やかで危ないとこもない。」と小屋番に方に言われる。「え?マジで???」となり地図で確認。遠回りだからという理由で丸森尾根は考えなかったんだがこの状況では安心して歩けるところの方がいい。ご夫婦も「梶川尾根は登りもしんどいけどあそこを下るのは嫌だ。」とか仰る。なんでもいちいち段差がでかいらしい。急で段差がでかくてスズメバチの巣があって一昨年滑落した人がいる・・・こりゃ丸森尾根を下るしかねーな。しかし地図によると最後の辺に「岩場」の文字がある。「あちゃ~岩場か。しかも下りの。」
というわけでこの岩場についても小屋番の方に聞くと「大丈夫。大したことない。」とのことであった。でもちょっと気になるなぁ~。
小屋番の方とはそれからもいろいろ話をした。「今日は本山小屋から?」と聞かれ「切合小屋です。」と答えると「頑張りましたねぇ~。」と言われちょっとうれしかった。
その後濡れた服を2階のロープにかけまくり飯を食うべく外に出た。「中で火を使ってもいいですよ」と言われたけどやっぱ外で食べたい。水場に行こうとするとご夫婦の旦那さんの方が「水場はここを下ったところ。最後は雪の中です。」と教えてくれた。クロックス履きの僕を見て旦那さんが履いてた小屋の長靴を貸してくれた。
というわけでガスの中を水を求めて下って行く。









 下るねぇ。小屋前に水場がある切合小屋とはえらい違いだ。














赤い旗を目印にしていけばたどり着くらしい。













つーか歩かされるなぁ。














お~い、まだかー???














おぉ~ここか。














つーかなんじゃこりゃ???こんな水場初めて見たぞ。













雪を掘り返したところにその水場はあった。水はキンキンに冷えててうまい。














たっぷり水を汲んで小屋に戻る。バーナーで湯を沸かしていると「ありゃ???」
もしやと思いボンベを振ると「う~む・・・ついにこの時が来たか・・・。」準備段階から気づいてはいたが足りるかどうか微妙だったガスが空になってしまった。うむむ~。明日の朝飯、どうするべな。まぁこうなることは頭の隅にはあったのでアルファ米を水で戻して冷たいままだけど上から中華丼をかけて食べることにした。アルファ米は小屋に入ったら水を入れとこう。寝て起きた頃にはバッチリ出来上がってるに違ない。飯を食いながら周りの人達と山談議。こういう時間が楽しいわ。その間に何人かのひとが小屋にやってきた。時刻はすでに17時くらいなんだがなんか到着が遅くないかい?人のことは言えんけど。ちなみにみんな登ってきた人達ばっかりだ。最終的に僕が到着した後に6~7人が到着。2階は僕が貸し切りかと思ったけど結局6人部屋になってしまった。そのうちの男女4人パーティーは会社の同僚らしくワイワイやっている。お肉を持って来ていてそれを焼くにおいがめちゃくちゃおいしそう。しかし会社のメンバーで飯豊山か。いいねぇ。僕の場合は去年が高尾山で今年は谷川岳。メンツ的にも日帰りじゃないと無理だ。1泊2日がありならば乗鞍とか連れていきたいんだけどね。まぁ来年は日光白根あたり行っとくか。
マットに寝っ転がって山と高原地図の解説を読む。明日下る丸森尾根のところを読むと「765m峰までは岩場混じりの両手を使う急登だ。」とある。え~マジでか!?僕の場合この解説の逆を行く。つまり「765m峰からは岩場混じりの両手を使う急な下りだ。」となる。う~む、ちょっと不安だ。
ところで一つ発見した。今回僕が歩いた川入~飯豊山~門内小屋~梶川尾根で飯豊山荘はこの解説によると「上級」となっていた。各々のルートをみじん切りにしたものは「中級」なんだがこれらをつなぎ合わせると「上級」になる模様。つーかそういうのを2泊目の小屋で気付くとはいかに準備不足であったのかということをまざまざと思い知らされたがそれよりも自分が「上級」コースを歩いていることにびっくりした。いや~俺もとうとう「上級」か。つーか梶川尾根は回避するから「準」上級だな。ちなみに「御西・梅花皮小屋間は、シーズン始めは残雪が多く、道迷いや滑落が発生しており7月いっぱい注意が必要。」と書いてあった。まぁ残雪はそれほど多くなくシーズン始めではないけどもここに書いてある通りだと思った。というわけで長い長い2日目の夜が更けていった。
本日の記録 獲得上昇高度・・・1015m 獲得下降高度・・・865m 消費カロリー・・・6129kcal   いや~登ったし下ったな。疲れた疲れた。

 梅花皮小屋までの所要時間は8時間48分。コースタイムは8時間。すでに1時間近くの遅れが発生している。しかし・・・疲れた。まずはジュースを購入。その際小屋の人と話をした。「門内小屋までどれくらいですかねぇ~ 」という聞かれた方が一番困る質問をする。大体こんな質問に答えられるわけがない。その人がどれくらいの足の持ち主かわからないもの。それでも「あんたは若いから1時間半もかからんだろ。御西からここまで3時間くらいか?」と聞かれ「え~・・・。4時間です。」すると間髪おかず「ならコースタイム通りだ。」
う~む、2時間か。11時間コースだな、こりゃ。
時間を考えたらとっとと出発せねばならんのだがちょっと小屋の入口で休憩させてもらう。そこで宿泊者のおじさんと話をした。年のころ60過ぎくらいかな。山の大ベテランといった感じである。これから門内小屋まで向かうというと「もうすぐだ。最初に登ったらあとは下るだけだ。」と事もなげいう。いや~あと2時間ですよ・・・。僕の足では。で、梶川尾根を登ってきたというのでちょっと気になる明日の下山路、梶川尾根について「どんな道ですか?」と聞くと「とにかく急。これでもかってくらい下らされるよ。」という。不安になって「危ないとことかありますか?」と聞くと「危ないとこだらけだ。」と普通にいう。まったく冗談に聞こえない。さらに「1カ所はしごがあるけどそこを越えたところにスズメバチの巣があるから注意しろ。」とまで言われる。剣ヶ峰と御秘所の岩場を越えたらあとはお花畑をルンルン気分で・・・とまでは思ってなかったけど少なくとも難所はないと思っていたので心がどんより重たくなった。
20分ほど休憩して13時45分、門内小屋に向け出発。外は小雨&ガスでこの有様である。でもまとまった休憩をとって足取りは少し軽くなった。








14時14分、北俣岳に到着。予定より早く到着できた。ここで梅花皮小屋に向かう4人パーティーとすれ違う。僕が門内小屋まで行くことを話すと「さっき門内小屋の人がいたよー。」と教えてくれた。う~む、さっきってことはないだろう。多分ここに登る手前の方ですれ違ったんだろう。でも時間から考えるに梅花皮小屋に立ち寄ってたのかな?






てことでアディオス!!!北俣岳。















あとは門内小屋まで下るのみよと思っていると ぎょぎょっ!!!あれに登るんかいな!?梅花皮小屋でおじさんに聞いた話と違うじゃねーか!!!しかし地図を見ると梅花皮小屋→門内小屋のコースタイムは2時間。門内小屋→梅花皮小屋のコースタイムは1時間40分。おいおい門内小屋に向かう方が登り基調じゃねーか。もーマジかよ~。
それでも花々に励まされながら進む。










よぉ~し頑張るぞー。
ブヒブヒ言いながら登っていく。正直見た目ほどのキツさはなかった。










しかしまぁ午前中のドカっ晴れはなんだったんだという状況である。行動時間も10時間を超え「小屋はまだかぁ~」と思っていると・・・

 おぉ~!!!小屋じゃー!!!
ぶひーやっと着いたぜと思うも小屋とは違う方に道は伸びている。ん???
 小屋は見えているのにダイレクトに向かう道はなく一度門内岳に登ってからの









門内小屋!!!

















15時22分、ついに本日のゴール門内小屋に到着。梅花皮小屋から1時間37分、切合小屋からは10時間47分で到着。いや~遠かったぜ門内小屋。コースタイムは10時間ジャスト。ほぼ1時間遅れだ。ヤマレコなんかでみるとみんな天狗のようなスピードで踏破してる。自分的にもたとえ休憩込みでもコースタイムを越えるというのは自分の年齢で考えても遅いというのはわかる。でも正直これくらいの遅れでよく収まったな~と思う。まぁよかった。無事に着けて。

小屋の前で休憩してると小屋の前で無線で話してる人がいる。話を聞いてると現在の山の天候のことであった。ガスが少しかかってるとかそういう話をしていた。趣味でやってるアマチュア無線の通信とはなんか違うので通信が終わった後で話を聞いてみるとこの方は御西小屋の方で通信相手は県警とのこと。なんと昨日雪渓で滑落事故が発生してその人は亡くなったらしい。「うわぁ~マジでか!?」
正直、御秘所を越えたらあとは楽園みたいなところをルンルン気分で歩くものだと思っていたのでそんな滑落事故が起こるようなところを通るとは思っていなかった。ヤマレコの山行記録では僕の通るルートはアイゼンが不要というという情報も見ていたのでこの事態に正直ビビった。
亡くなった方は80歳の男性。小屋の方はこの男性が御西小屋に着いたときにお話しされた模様。すり足で歩くような感じで本峰から御西の小屋までも相当な時間がかかってたらしい。
その男性のザックを回収するためにこれから県警のヘリが飛んでくるらしい。それよりもなによりもそんな恐ろしい雪渓があるとは思ってなかったのでこれから先のルートについてあれこれ聞いてみた。その事故が起こった雪渓はここから目視でも確認できた。ここから梅花皮小屋までには何か所か雪渓があるんだが、すでに溶けてなくなってるところや巻き道で巻けるとこもあるので巻けるところは巻いていけとのアドバイスを受ける。「アイゼンがないとやばいですか?」とビビりながら聞くも「注意すれば大丈夫」とのことでビビりながらも出発することにした。
9時15分、小屋のトイレ横に咲くお花に見送られて出発。雪渓、緊張するわー。










問題の雪渓は手前ではなく奥の方。短いように見えるんだが実際に現場に行ってみんとわからんな。











前方には先行する2人パーティーの姿が。僕よりちょっと前に小屋を出発したんだがもうあんなところまで進んでいる。 
まずは小屋からグーンと高度を下げる。足元にはチングルマ。花の名前には詳しくないがこれはわかる。








 相変わらず東北のアルプスは雄大な景観を見せてくれる。













小屋を振り返る。














それなりにアップダウンを繰り返す。これまた写真じゃ伝わらないけど結構痩せてる。














10時05分、天狗の庭に到着。














  お花がきれい。
初めの雪渓登場・・・ま、この状況なんで問題なし。









さらに進むと件の県警ヘリの姿が見えた。山を楽しみに来てただろうに。こういう事故は悲しすぎる。












そして件の雪渓に到着。















う~む、注意して進めばなんということはないんだが・・・。高齢でもあったしいろんなことが重なってスリップしてしまったんだろう。右側に寄りすぎたのかな。滑るとこれはもう止められない。











ところでこれまでほとんど人と出会っていない。切合小屋から飯豊山の本峰で引き返す人もいるんだろうけど本峰を過ぎてから誰にも追い抜かされないし誰ともすれ違わない。御西で追いついたパーティーも大日岳に行っちゃったし。御西小屋を先に出発していったパーティーも歩くのが早い。つーか僕が歩くのが遅い・・・。ただ向こうはところどころで休憩を入れているようで時折後姿が見える。「おっ、追いつくか!?」と思うも向こうは歩みが速いので追いつきそうで追いつかない。御西小屋を出たところで御夫婦のパーティーとすれ違って以来誰ともすれ違っていない。そのご夫婦も「全然誰とも出会わない」と言っていた。う~む、このまま一人旅が続くんかいな・・・。
すると前方から単独の登山者が向かってきた。久々の登山者にちょっとテンションが上がって話しかけた。すると「御西小屋で滑落のことは聞いてますか?」と聞かれその件でも話をした。その後「お気をつけて~」って別れたけどなんか普通の登山者というよりも県警の人かなって感じがした。ちなみに「2人組のパーティーいました?」と聞くと「すぐそこにいるよ。休憩してる。」ってことだったので歩いていくとほんとにすぐ近くにいた。しかし悲しいかなすぐに置いてけぼりにされてしまった。
再び一人旅をしていると雪渓が現れた。道が2段になっているので上の方で巻こうとするとなんと行き着いた先にも雪渓が。しかも対岸の着地点をみると「あれってちゃんとつながってるか?」という感じで心許ない。実際に行って無理なら引き返せばいいんだがスリップしたら終わりそうな雪渓である。もし「ここ渡っちゃダメだろ」ってとこなら危険なので周りを見渡すもここ以外に道は見当たらない。下の段の道は見下ろしても対岸はどうにも這い上がれそうもないほどの段差があり間違いなくあちらは今のルートではない。「困ったな~」と思い念のため来た道を引き返す。もしかしてさらに分岐があってそれを僕が見落としてるかもしれない。上を見ながら引き返すも分岐は見当たらず「・・・。行くしかないか・・・。」しかし右側が斜めっててなんともいやらしい雪渓だった。そんな感じでもじもじしてると「あれ?」
なんとさっきすれ違った単独の方がやってきていた。「あれ?どうしたの?」と聞かれ「先の雪渓がなんか嫌で、巻き道を見落としてないかなと思ってちょっと引き返したんですけど。」と言うと「いや、この道であってるよ。」と言われた。つーかなんでこの人がこっちに引き返してきてるのか理解できず「もう登ってきたんですか?」と聞くと「いや天狗の庭まで行って戻ってきた。」とのこと。「???」と謎マークをいっぱい浮かべていると「今日はどこまで?」と聞かれ「門内小屋まで」と答えると「じゃあまた後で会うね。」と言われ「門内小屋まで行かれるんですか?」と聞くと「私、門内小屋の小屋番だから。」と言われビックらこいた。なんでも昨日の滑落事故の一報を聞いて雪渓の状態も含め登山道の状況を確認しに来たとのこと。いや~素晴らしい。他人からの情報だけではなく自らの目で確認に来るとはさすがです。ほんとお疲れ様です。で、この門内小屋の方に連れられて雪渓を渡る。「黒くなってるところは固く凍ってるから踏まないように。」とか的確なアドバイスを受けながら無事雪渓通過。
通過後に振り返る。写真じゃほんとに伝わらないんだけどちょっと細いし谷側に向けて斜めっている。小屋の方も「ここはちょっと危ないねぇ」って言ってた。しかしヤマレコの記録とか見てだーれもこの辺の記載はなし。危険個所無しとか書かれている。こんなところを「怖かった」とか言ってたら爆笑されそうだ。まぁ僕みたいなヘッポコ野郎ではなくちゃんとした山のぼらーなんだろう。所要時間もコースタムなんか屁のツッパリにもならんくらいの短い時間で歩いている。日帰り装備ならその時間でも歩け・・・いや無理だな。日帰り装備でも無理だ。雪渓を渡り終え「梅花皮小屋から2時間くらいですか?」と聞くと「いやいやそんなにかからない。ゆっくり歩いても1時間半もあれば着くよ。」って言われた。安心しつつも「でも俺の足じゃなぁ~」と思ったりもする。
どう考えてもこの人と同じペースで歩けるわけがないので「んじゃ、僕はゆっくり行きますん。歩くの遅いんで到着が15時半とかになっちゃうかもしれませんけど。」とあらかじめ言うと「ゆっくり来たらいいよ。」という言葉とともに「じゃぁ気をつけて。ここから先はもう雪渓はないから。」と僕を安心させてくれる一言を付け加えて去っていった。
10時55分、御手洗ノ池に到着。コースタイム通りだと50分後には烏帽子岳の山頂にいなければならないんだがどうだろう。すでにコースタイムよりも遅れてるうえに途中写真を撮ったり休憩を入れたり雪渓のところでもじもじしてたからこの時点でもだいぶ遅れてるんだろな。




ここまで来ると・・・つーかその前から青空はとっくに消え失せガスに包まれている。













はるか前方には先ほどの小屋の方の姿が。左上の方に豆粒みたいに写ってる。
あのガスガスの中に烏帽子岳があるんだろうか???









 ガスが晴れたと思っても















 気がつけばガスが湧き上がってくる。













  飯豊連峰はこういう沢がいくつもあって夏でも雪渓が残っている。これは石転び沢・・・ではなく御手洗沢。ちなみに登山道ではない。
おぉ~てっぺん見えたぞ。










 さすが豪雪地帯だけあって豪快な雪渓が数多く残る。通過はしないけど。
登りにさしかかるとお花畑エリアに突入する。 
ぶひ~。それでも登りはしんどいわい。











でもこういう景色が広がる。
御西小屋の人に「いや~お花畑がすごいですね」って言ったらここもきれいだけど私は烏帽子岳の手前のお花畑の方が好きだと言っていた。
それがこの辺なんだろうな。
 てっぺんにたどり着くもそこは烏帽子岳ではなかった。あとから地図を見て思ったんだけどそこはクサイグラ分岐だったんだと思う。で、そのてっぺんを振り返った画。
烏帽子岳、まだかぁ~と思いつつガスの中を進む。






ガスだけどお花はきれい。

12時20分、やっとこさ烏帽子岳山頂に到着。しかしまぁトンボの数がすごい!!!
乱舞っていうかなんつーか。うちの会社のヤマ部に虫嫌い、特にトンボが嫌いの子がおるがその子を連れてきてたら発狂してるだろう。その子曰くトンボの目が気持ち悪すぎるらしい。
しかしここまでの所要時間は7時間45分。コースタイムは7時間10分。う~む、順調に遅れは広がっとんな。でも御西小屋から見たらコースタイム3時間に対し3時間05分。あんだけ写真を撮って休憩もしてコースタイムをキープしてるんならまぁありかなと。「コースタイムいっぱいかかっとんかい」って笑われるかもしれんがこれが現実だ。素直に受け入れる。
ここまで来たらもうコースタイムとかどうでもいい。それよりもちゃんと門内小屋まで行けるかどうか。梅花皮小屋泊まりなんてことになったら明日の飯豊山荘の11時40分発のバスには絶対に間に合わん。つーかここからもアップダウンが続くのね・・・。





  ガスの中を進む。
















12時57分、梅花皮岳に到着。













ここでもトンボが乱舞している。




 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
  梅花皮山荘を目指して進む。こういうところも通るんだが、右側が切れてるのでずるっといったらと考えると恐ろしい。写真じゃ伝わらないけど斜めってるから地味に緊張する。一瞬で通過するけどこういうのがこの飯豊連峰、何カ所もある。











ガスに包まれ周囲の山々の姿は見えない。それでもお花畑にはこの世の春を謳歌する花々が。

疲労困憊だけどこういう景色には癒されるわ。
すると空から雨が降ってきた。パラパラだけど空の様子を見てるとバーッと来そうでもある。しかし雨具を着たりザックカバーをしたりするのはめんどくさい。ということで気持ちペースアップして梅花皮小屋目指し下って行く。
えっさほいさと下って行き13時23分、梅花皮小屋に到着。いや~御西小屋から長かった。4時間8分かかった。コースタイムは3時間50分。18分遅れだ。烏帽子岳までは5分遅れだったけどここまでは18分遅れと遅れが広がった。烏帽子岳からはコースタイム50分のところを1時間3分。区間区間でコースタイムを少しづつ越えてんな。コースタイム通りじゃ笑われるけどもういい。とりあえず梅花皮小屋までやってきた。
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  


 7時24分、山頂をあとにする。ここからは天上の散歩道である。

北側はこんな感じ。いやー雄大だ。
さらば飯豊山!!!また逢う日まで。











大嵓尾根へはここで分岐する。いや~あちらは険しそうだ。













で、僕が進むのはこちら側。













飯豊山を振り返る。















 駒形山。山名標がこのありさまなので地図がなきゃここがどこだかわからない。













前方に先行者発見。僕に追いつかれるとは相当ゆっくりなペースである。














天気もいいし気持ちがいい。














去年の黒部五郎を思い出す。最高の天気にお花たちもきれいに映える。
 先行者に追いつきそう。










ん?なんかガスが湧いてきた。でもこの天気なら大丈夫だろ。














お花畑の中を歩く。
ニッコウキスゲが咲き誇る。
いや~これぞ夏山って感じ。
 青い空、白い雲。力強い緑に残雪の白。いや~最高だ。









御秘所を越えるまでは気が重かったけど今は楽しいモード全開だ。
先行者に追いつきそうで追いつかない。ちゃんと歩けば普通に追いつくんだが写真を撮りながらなので詰まっては放されてを繰り返しながら進む。









まぁいいのだ。競争じゃないし。














今年一番の山行を楽しむのだ。
いや~幸せだ。
前方にでかい山が見える。










うお~。あそこにも登山道が。あれ、烏帽子岳か???あれに登らにゃならんのか???ずっと天上の楽園が続くと思ってたのに~。
  あのでかさと急登に圧倒されていると御西小屋が見えた。

 
 
 
 
 
  
  
  
  
  
8時53分、御西小屋に到着。コースタイムは4時間10分。所要時間は4時間18分。まぁコースタイム通りって感じだな。











ここでやっとこさ先行パーティーに追いついた。なんとこのパーティーには僕が切合小屋で荷物を押し込んであげたおばさんがいた。「小屋で焼そば食べてた人ですよね。」と声を掛けられ気がついた。そして驚愕の事実が判明する。僕が「あれ烏帽子岳か?」とか思っていたのはなんと大日岳であった。しかも飯豊本峰に着くまでず~っと「あの立派な山はなんだろう」と思っていたのも大日岳であった。そんなことちゃんと地図を見てりゃ一発でわかることなんだが・・・。そもそも同じ山だということを全く認識していなかった。いや~まったくもってお恥ずかしい・・・。ちなみにおばさんたちはこれから大日岳をピストンしてから梅花皮小屋に向かうらしい。しかしこのペースで大丈夫だろうか???ここからそのルートを歩くとコースタイムで7時間半かかるぞ。ここでザックをデポして大日岳をピストンするにしても大丈夫かいな・・・って人の心配してる場合じゃないな。ということで御西小屋に到着した。

7月29日、午前3時。ゴソゴソし始めた周りと同調するように起き上がる。早い人は2時過ぎからゴソゴソしており出Y発していった模様。ただ今日は川入に下山するという人もいるのでその人達はまだゆっくり寝ている。僕も眠いけど今日は門内小屋まで行きたいので気持ちを奮い立たせて準備をする。いつものごとく出発までに時間がかかる。入り口横の食事をするスペースで飯を食ってたら荷物をまとめるのにおばさんが入ってきた。荷物がザックに入りきらないみたいで「押し込んでもらえませんか」というので「おりゃー!!!」と押し込んだ。今日はどこまで行くんですかと尋ねると梅花皮小屋までとのこと。その後は朳差岳だか奥胎内ヒュッテだかとにかく新潟方面に下山すると言っていた。僕自身がろくに地図を読み込んでおらず自分のルート以外の地名を聞いてもさっぱりなのでよくわからなかった。
着替えをし食事をし荷物をまとめて小屋を出たのが4時35分。結局1時間半以上かかった。 さぁ飯豊山本峰に向けて出発だ。いきなりの急登に臨む。こんな時間でもブヨなのか虫がまとわりついてくる。さっそく虫よけネットの登場だ。しかしまぁ虫の方もこんな時間からご苦労さんなことである。







名前は知らないけど紫色の花。お花畑だ。














なんだか目立つお山が前方に控える。














 4時45分、ご来光。そういや2時くらいには満天の星空だったらしい。小屋の前でおじさんが言ってた。僕が3時半ごろ外に出た時には曇でほとんど星は見えなかったが・・・。










雪渓にさしかかる。アイゼンはいらないけどスリップしないよう気をつける。













 雪面を朝日が照らす。今日はいい天気になりそうだ。














眼下の山々には雲が雲海みたいに湧いている。














こんなえぐれたところをひと登りして














 
5時20分、草履塚に到着。














下界は雲の下。














しかし昨日から思ってたけどこの飯豊連峰、東北のアルプスと呼ばれるだけあってその名に恥じない雄大な眺めである。












で、僕の進む道に目を向けると「おぉ~。あれだな。」













本日の最大の難所、御秘所の岩稜である。昨日の剣ヶ峰と並んで今回の山行で僕が気に病むポイントである。













その向こうには・・・あれが飯豊山の本峰か???













お花畑に心癒されながらもこれからあの岩稜を越えねばならんと考えると気が重い。そして歩みも遅くなる。












 5時44分、姥権現に到着。















たどってきた道のりを振り返る。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
嫌だな~と思いながらもとうとう着いてしまった。この山行第2の難所、御秘所である。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
  ビビっているので上手く撮れないが両サイドとも切れている。特に東側がスパッと。














足場はしっかりしてるけど怖いもんは怖い。緊張しながら通過する。
 
 
 
 
  
 
 
 
 
 
 
 
 
おぉ~ここ、ネットで見たわ。
 











そして無事に御秘所を通過。ホッとすると同時に現金なもんで元気が湧いてきた。周りの山もさっきまでと違って楽しい気分で見られる。
 
  
  
  
  
  
  
  
  
さぁあそこを目指すぞ。












 
しかしあの山気になるわ~。あの立派な山容。ただ者ではないと思われる。 













御前坂にさしかかる。














で、ここで後ろからのパーティーに追い抜かされる。御秘所にさしかかる前に後ろを下ってくるのが見えたけど御秘所でおっかなびっくりやってる間にあっという間に追いつかれた。ん?えらい軽装・・・つーかほぼ空身だな。そりゃ速いはずだわ。ぶたが甲羅を背負ったような僕とじゃ比べもんにならん。









ぶっちぎられて後ろを振り返る。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
御前坂登り中。道標に「落石注意!」って書いてあったけどそれなりのゴロゴロ岩の登り坂。写真じゃ伝わらんけど。












 坂の途中から。同じ山だけど何度でも撮ってしまう。
 
 
 
 
 
 
 









再び振り返る。だいぶ登ったねぇ。切合小屋はあの山の向こうだ。














あのピークが飯豊山か???GPSを見れば一発でわかるんだがこの時はただひたすら登ってた。











どんどんあの山が大きくなってくる。















いや~いい天気。白飛びしてるけど山々が折り重なっている。さすが飯豊連峰。いや~山深い。













 御前坂は登りきったけど飯豊山かと思ったピークは飯豊山じゃなかった。













そして行く手には本山小屋が現れた。














今日は一日あのお山と一緒なのかね~。














7時02分、本山小屋に到着。コースタイム2時間20分に対し2時間27分かかってる。う~む、この時点ですでに遅れてるではないか・・・。御秘所の手前からビビって歩みが遅くなって、でもって御秘所の通過でもへっぴり腰だったからな。つーか相当なカメっぷりである。凹むわ~。








右手にはえらい険しい登山道が。大嵓尾根である。













 

いや~さすが破線ルート。ダイナミックである。












ケルンの向こうに例のお山。














 
白飛びながらも雲海って感じですな。で・・・ 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
前方を見れば人の姿も見えるピークが!!!おぉ~あれが飯豊の本山に違いない!!! 

左手にはニッコウキスゲが咲き誇る。

いや~目に飛び込んでくる山、やま、ヤマ。さすが東北のアルプスである。

そして7時18分。87座目の百名山、飯豊山に登頂。いや~登っちゃったよ、飯豊山。
 山頂では途中でぶち抜かれたパーティーが撮影タイム。僕もカメラを渡して撮ってもらった。そしてこの人たちと少し話した。この人たちも昨日川入から入って切合小屋に泊まっていたとのこと。ほんとは本山小屋まで進む予定だったんだけど例のわけのわからん大雨に加え雷が鳴ってたんで切合小屋で行動を打ち切ったとのこと。僕がちょうどそのころ剣ヶ峰を登ってる途中だった話をしたら「マジすか~」って笑ってた。いやー誰だってあんなところであんな雨に降られたって聞いたら「マジすか~」ってなるわな。ちなみにこの人たちはこのまま切合小屋に引き返しそのまま川入まで下るとのこと。お互いに「この天気、最高だねー」とうれしい気持ちを分かち合い、最後は「お気をつけて~」と声を掛け合い各々山頂をあとにした。