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兵庫から単身赴任で東京に暮らす39歳。趣味は登山とロードバイクとか言いつつも激務にやられロードバイクは部屋のオブジェと化してる今日この頃。もう一度輝きを取り戻したい!!!
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午前3時20分。起床。3日目、7月30日の始まりである。トイレに行ったり着替えたり飯を食ったりで出発の準備をする。ちなみにここ門内小屋のトイレは小屋の外にある。で、暗い中トイレに行ったんだが夜の山ってなんか怖いわ。なんか得体のしれん不気味さがある。
ところで昨日準備していたアルファ米はうまいこと炊きあがって(?)いた。で、中華丼かけて食った。普通にうまかった。
ちんたらしてたら時刻はすでに4時50分。コースタイムだと飯豊山荘まで5時間50分。とりあえず10時半くらいには下山したい。普通の人なら5時間もかからんだろうけど。
出発前、入口の壁を見ると「な、なにを~!!!」なんと水場の水は煮沸してくださいとか書いてるではないか!!!昨日からごくごく飲みまくってるぞ。しかも背中のハイドレーションにもたっぷりと。おいおい大丈夫か???煮沸しようにもすでにガス缶は空っぽ。こりゃもうダイレクトにいくしかねーな(泣)
外に出るとご来光が。これに誘われ中から人が出てきたけど皆さん「うわぁぁぁぁ~!!!」もう虫の攻撃がすごいの。僕がすかさず虫よけネットをかぶると「いいの持ってるね~」って言われた。つーかこれなしじゃ発狂するわ。






飯豊山荘に向け下山開始。ほとんどの皆さんが登りなのに対し下りは僕のほかに1名だけ。しかもその人は「お風呂に入ってゆっくり帰る。」って言ってたからスタートは僕より遅いだろう。僕は11時40分のバスに乗るために一生懸命下らなきゃならん。








5時06分、胎内山に到着。後ろを振り返るもだーれもいない。この時間だから登ってくる人もしばらくいないだろう。つーか丸山尾根を登ってくる人っているんだろうか???まったくノーマークだっただけにネットでも
その辺の情報は見ていない。 







 
門内小屋を振り返る。
 
 
 
 
 
 




おぉ~あの尾根が梶川尾根か?














 飯豊からみる峰々。これから高度を下げるとこんな景色は見れなくなる。「東北のアルプス」の景色ともお別れだ。












5時14分、扇の地紙に到着。ここから梶川尾根が分岐する。ここからはGPSに落としたルートから外れる。地図とにらめっこしながらの山行となる。














で、あれが地神山か???











 
 
 
  改めて思う。飯豊はスケールが大きいわ。
 
 
 
 










遠目には穏やかな山に見えたけどこんな岩岩のところを通ったりもする。















そして右前方に見えた尾根。あれが丸森尾根か???
5時46分、地神山に到着。











前方にはまたもやピークが。奥の高いピークは頼母木山だと思う。手前のが地神北峰でそこで丸森尾根が分岐してるんだと思われる。
 で、地神北峰に到着。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
  ここから丸森尾根に突入である。














ガスガスの中を下って行く。つーかいきなりの急な下り。想像してたのと全然違う。緩やかな尾根道かと思ったのに結構急な石ころ道だ。そもそもスタート地点が同じでゴール地点が同じってことは同じ分高度を下げるってことだ。梶川尾根よりこちら側の方が遠回りな分傾斜が緩くなるのかと思ったら全然急だぞ。つーかこれが緩やかなんだったら梶川尾根ってどんだけ急なんだよ!?






しかしだーれもおらん。道は急だし誰もおらんしなんとも心細い。さらに僕の心を重たくしているのが765m峰から始まる岩場だ。どんなところか知らんが僕の頭の中では剣ヶ峰とか御秘所の岩場が勝手にイメージされる。去年の雲ノ平から薬師沢小屋までの下りも急な岩岩道でかなり厳しいみたいなことを聞いてて心配だったんだがその時は勝手に北岳の八本歯のコルみたいなのをイメージしてさらにそこがめちゃくちゃ滑るみたいなのを想像しててめちゃくちゃビビってた。その時のことを思い出したんだが今僕は765峰から先の岩場が気になって気になってしょうがない。
急な下りに加えこんなぬかるみもある。















 伝わりにくいけど急なんです。















6時49分、丸森峰に到着。ここまで2時間かかったわ。











 
 
  そこを越えると展望の利かない樹林の中へ。これがもう急だわ段差はでかいわで「これのどこが緩やかなんじゃー!!!」と泣きが入るくらいの悪路である。
 
 
 
 
 
 
 





 
 
 
 
  伝わらないけど急なんですよ。











これで梶川尾根よりもだいぶマシというんだからほんと梶川尾根ってどんなんよ???













ほんと足場が悪い。段差もでかい。元々遅いペースが輪をかけて遅くなる。足を止める時間、回数も多くなる。そうしていると「チーン、チーン」と熊鈴の音が。一瞬自分の鈴の音かと思ったけどその音は下から聞こえてくる。本日の第一登山者発見である。こんにちわ~とあいさつを交わし気になる岩場のことを聞いてみる。すると「確かに急。怖いということはないけどストックはない方がいいかも。」とのお答えが。マジか~。急なのか~。その後も3人とすれ違ったけどその度に「岩場はどうすか?危険っすか?」と聞きまくる。それに対して「急。両手両足で登った。2か所くらい注意が必要なところがある。」という答えと「急だけど大丈夫。私でも登れたんだから。」と3番目に出会った年配のご夫婦の奥さんの方が答えてくれたけど少なくともこの山に来るくらいのレベルの人である。「私でも」のレベルが普通よりも高いんじゃなかろうかと悪い方に考えが及んでまったく安心できん。
しかしまぁ急な下りが終わらない。













 これまたまったく伝わらんがこんな崩壊地みたいなところも下る。一応ロープが張ってあったけどまったく頼りにならんロープであった。









下界が見える。




 
 
 
 
 
  初日から言ってんだけどこういう端が地味に斜めって切れてるところを何度も通る。これだけ見たら大したことないけど











  
  
落ちたら谷底へとGOって感じである。ちなみにこの辺まで下ってもまだ雪渓がある。

  
  
  
  
  
  
  
  
   
   
   
   

雪渓アップ!!!あそこは登山道ではないけど地形が険しいねぇ。









8時26分、やっとこさ夫婦清水に到着。ここまで3時間半かかった。













ザックを降ろしハイドレーションをもって水を汲みに行く。門内小屋の水場は煮沸するよう書いてあったけどここはそういうことはない。けど上が要煮沸なのにここが何にもいらんと言うのはねぇ。まぁ気にしないことだ。実際にはとても冷たくておいしい水だった。









夫婦清水で少々休憩して再び下り始める。ここから先、もう少しで765m峰に到着するはずだ。足元はこんな感じで谷側に崩落してるとこをちょいちょい通過する。















で、相変わらずこういう足場の悪い&段差のでかい下りが続く。














何度も言うけど写真じゃ伝わらんけど結構な悪路。













これで梶川尾根と比べると緩やかだって言うんだからねぇ・・・












谷を見下ろす。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 来るべく岩場の存在にビビりながら下って行くと・・・「おっ!!!」

眼下に飯豊山荘が見えた。「おぉ~着いたじゃん!!!」
現在9時44分。あと30分もあれば着くだろ。こりゃ余裕で風呂に浸かれるわい。
「つーか岩場なんかあったか???」と思ったらここから始まった。そういえばすれ違ったご夫婦の奥さんの方が「岩場が終わったらすぐに飯豊山荘に着く」って言ってたな。













これ、下から見上げた画なんだけど正直思ってたよりも全然平気だった。剣ヶ峰みたいなのを勝手に想像してたんで「こんなもんか」と肩透かしをくったような気持ちになりながらも一方では「こんなんでよかった~」とホッとした。しか~し時折下界の飯豊山荘が見えるもののなかなか下界に着かない・・・つーか大したことないとはいえ、苦手な下りに加え曲がりなりにも岩場である。ペースは全然上がらない。それに加えて雨まで降ってきた。さらにハートレートモニターの調子がおかしい。心拍が200を超えたと思ったら一気に0になったり、170がずーっと続いたりして明らかにおかしい。時計の方は電池交換のサインは出ていないのでおそらくトランスミッターがおかしいと思われる。電池がなくなってきてるのか???この3日間トランスミッターをつけっぱなしで過ごしてるんだがそれが原因とかってわけではないと思うんだが・・・。

しかし登りの時の剣ヶ峰と言い何で一番嫌な時に雨が降り始めるのだ???

下って上を見上げる。

さらに下って上を見上げる。レンズに水滴が・・・大したことなくてもこういうところで降られるのは嫌だ。

すれ違った皆さんから聞いた「確かに急。」「両手両足を使った。」「ストックはない方がいいかも。」「怖いと感じるところはなかった。」という言葉を思い出し「確かにそうだわ」と思った。

下界は見えてるに~。岩場の下り。近くて遠い・・・。
岩場の下りを通過。ホッとすると同時に早く「下りるぞ~」とチャージをかけた瞬間「どわぁ~!!!」雨に濡れたまっ平のツルツル岩でスリップして転倒。いやー山は最後まで気を抜いちゃいかんな。
そして10時40分。無事下山。いや~厳しかったよ丸森尾根。全然緩やかな尾根じゃなかったわい。でも心配してた岩場が思ったほどでなくてよかった。しかし下界が見えてからがかかったな~。30分くらいで下れるかと思ったら1時間かかったよ。トータルではコースタイム5時間50分に対しきっちり5時間50分かかった。つーかヤマレコの人とか速いわ。まったく歯が立たん。というわけで87座目の百名山、飯豊山を無事片付けた。


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